中古マンションの内覧は、素人目線では見極めづらいポイントが多くあります。
だからこそ、失敗しないためにも慎重に見るべき箇所を抑えておきたいですよね。
ただし、内覧の本質は「見るだけ」でなく“購入後の暮らし”や“リノベーションの可能性”を見極める場でもあります。
今回は中古マンションの内覧を考えている方へ、内覧のチェックリストを大公開します!見るべきポイントはもちろんのこと、「内覧に手土産は必要?」「何件見るのが妥当なの?」といった、よくある質問にもお答えします。
内覧前の予備知識を得たい方はぜひ、最後までご覧くださいね。
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中古マンション内覧前に知っておきたいこと
それでは早速、内覧の前に知っておきたい3つのポイントを抑えましょう。ここからは、表を用いて簡潔に解説します。
内覧で確認できること・できないこと
| 観点 | 確認できること | 確認できないこと | 
| 目に見える部分 | 壁や床の状態、設備の使用感、日当たり、通風など | 配管や断熱、下地などの内部劣化 | 
| 管理・共用部分 | 清掃状態、掲示物、ゴミ置き場 | 建物の管理状態(修繕履歴など) | 
| 周辺環境 | 騒音・交通・利便性 | 夜間の治安や住民層、季節変化 | 
| 契約条件 | 表示価格・管理費など | 将来的な値上がり・資産価値変動 | 
内覧で確認できることは、表にあるように“目で見て分かること”が主になります。しかし、配管や断熱といった設備の劣化具合だったり、建物の管理状況だったりの“目に見えないこと”は、内覧をするだけでは確認できません。また、周辺環境や資産価値においても、その場での確認ができないため、施工会社・仲介元へ尋ねる必要があります。
吹き出し『確認できないこと』については、営業担当者だけでは答えられない部分もあります。すぐに対応してほしいところですが、その場での答えを求めずに、しっかりと調べてもらった上で回答を得るのが正解です。
リノベ前提での見方
| 分類 | 変えられる部分 | 変えられない部分 | 
| 内容 | 間取り・内装・設備・収納 | エリア・立地・眺望・管理状態 | 
| チェックのコツ | 古さはリノベで解消できるが、構造制限(壁や配管)には注意 | 周辺環境や眺望は再訪して確認を | 
中古マンションをリノベ前提で購入する場合、『変えられる部分』と『変えられない部分』があることを分かっておきましょう。変えられない部分として“構造”も挙げられますが、構造を活かしたリノベ事例も数多くありますので、構造面で購入を断念する必要はありません。


新築との違い|管理状態を意識する

全てが新しい新築とは違い、中古マンションは劣化具合や管理状態を重点的にチェックします。上記の図は、株式会社MEMOCOと、同社が品質管理および記事制作を請け負うスムナラと合同で行った「中古マンション選びと物件の管理状態に関する調査結果」の一部を表わしています。
9割以上が管理状態を意識している実態があり、さらにその理由としては以下が挙げられます。
- 「管理状態が悪いと、将来的なトラブルや資産価値の低下が心配だった」
- 「居住後の安心性を求めたから」
- 「管理が行き届いていないと今後大変になると判断しました(メンテナンス費用の観点)」
実際の管理状況確認方法については、仲介の不動産会社への依頼が約53%、自分で調べたのが約26%、管理会社への依頼が約17%、前所有者からの引き継ぎが約4%という結果に。

管理状況の確認に関しての満足度は全体の約94%と、現在の不動産取引における情報提供体制が、比較的機能していることを示しています。これにより、購入者が情報開示の透明性により安心感を得られていることが分かるため、住んだ後のことも考えると管理状況の確認はマストだといえるでしょう。

 谷川
谷川管理状況について、もっと知りたい方は下記の記事を参考にしてください。




保存版|中古マンション内覧チェックリスト
中古マンションの内覧前に知っておきたいことをふまえた上で、ここでは中古マンション内覧でチェックすべき点を、リスト形式で紹介します。
外観・共用部


外観や共用部は、マンション全体の管理状態を判断できる重要ポイントです。外壁やエントランス、ゴミ置き場などを通じて「管理が行き届いているか」を確認しましょう。
- エントランスや郵便受けが清潔に保たれているか
- 外壁やタイルにひび割れ・大きな汚れがないか
- 共用廊下や階段の電球が切れていないか
- ゴミ置き場が整理されているか
- 駐輪場・駐車場の利用マナー



図の青色の部分は床下や天井裏を含め“専有部分”なので、リノベで変えられますが、玄関ドアやバルコニーなど赤色の部分は“共用部分”のため、リノベで変更することはできませんのでご注意ください。


室内
専有部分の劣化をはじめとし、リノベする際の構造の制約や、天井高などもチェックしておきましょう。
- 壁紙や床の傷み、天井のシミ、カビ臭の有無
- 建具や窓の開閉がスムーズか
- キッチン・浴室・トイレなど水まわりの劣化具合
- コンセントやスイッチの位置と数



パっと室内を見たときに目に入るのは間取りですが、こちらはリノベによって変えられる点。構造面や、マンションの管理規約によるリノベ制限を確認しておくと良いでしょう。
日当たり・騒音
生活の快適さを左右する大きな要素です。内覧は複数回・時間帯を変えて見てみたり、リノベ会社にも同行してもらったりと、ここでは安心材料を増やしておきましょう。
- 風通し、日当たりの良さ
- 隣室や上階からの生活音
- 外から聞こえる電車や車の音、人通りの声などの騒音
- 窓を閉めた状態での防音性



断熱や防音についてはリノベで変えられます。しかし、日当たりや騒音にも関わる方位・立地は変えられない条件なので、しっかりと確認しておきたいですね。
周辺環境
日々の暮らしを左右するのが周辺環境。買い物・学校・交通など、実際の生活導線を歩いて確認してみると「思っていたよりも学校が遠い」「夜間のは人通りが多く、意外と明るくて安心」など、地図だけでは気づかない発見がありますよ。
- スーパー・コンビニ・ドラッグストアの距離
- 学校・公園・病院までのアクセス
- 駅までの道のりの安全性(夜間の明るさ・人通り)
- ごみ収集場所や交通量、周辺の騒音
- 将来的な再開発や建設予定の有無



周辺環境は、リノベでは変えられない要素。そこでの暮らしをイメージするためには、生活スタイルや仕事(職場の位置)をより具体的に見直すことが大切です。
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内覧時に必ず聞くべきこと|質問例
内覧では「目に見える部分」をチェックするだけでなく、売主や仲介担当者に質問して“見えない情報”を引き出すことが大切です。修繕履歴や管理体制、リノベの可否などは、図面や現地を見るだけでは分かりません。
ここでは、内覧の際に確認しておきたい代表的な質問を紹介します。
修繕履歴・積立金の状況を聞く
建物がどれだけ大切に維持されてきたかは、「修繕履歴」と「積立金の使われ方」で分かります。大規模修繕がきちんと行われている物件は、長く安心して住み続けられます。
ただし、これらの状況はぱっと理解するには難しいので、プロ目線でしっかりと解説してもらうと良いでしょう。
【質問例】
- これまでに大規模修繕工事は行われていますか?
- 修繕積立金の残高と、今後の計画はどうなっていますか?
- 近いうちに修繕予定の箇所はありますか?



共用部の修繕が滞っている物件は、将来的に管理費が上がるリスクも。リノベ費用を考えるときは「今後の修繕コスト」も含めて検討が必要です。
売却理由・近隣トラブルの有無を聞く
売主がなぜ売却するのかを知ることで、物件の“背景”を知ることができます。立地や間取りの不満、周辺環境の問題など、内覧だけでは見えない事情が分かる場合もあります。
【質問例】
- 売主がこの物件を手放す理由は何ですか?
- 近隣でトラブルや騒音の相談はありましたか?
- 同じ階・隣接住戸の入れ替わりは多いですか?
リノベーション制限(管理規約)を確認する
中古マンションでは、リノベーション内容に制約があるケースもあります。特に水回りの移動や床材変更は、管理規約で制限されていることが多いので要確認です。
【質問例】
- 水回り(キッチン・浴室・トイレ)を移動しても問題ありませんか?
- 床材の変更に制限はありますか?(遮音等級の指定など)
- リノベーション工事を行う場合、管理組合への申請は必要ですか?



間取りを大きく変える予定がある場合は、早い段階でリノベ会社に管理規約をチェックしてもらうのが安心。構造上の制限や管理組合のルールを確認してから購入判断を行いましょう。
中古マンション内覧Q&A|よくある疑問に回答
最後に、中古マンションを内覧する上での素朴な疑問にお答えします。
- 何件くらい内覧すべき?
- 
数をこなせば良いわけではありませんが、3〜5件程度が1つの目安です。1件目を基準とし、2件目以降では比較しながら条件を絞り込むイメージを意識しましょう。見ていくうちに『変えられる要素』と『変えられない要素』の線引きが比較しやすくなるはずです。 
- 小さい子どもを連れて行っても大丈夫?
- 
問題はありませんが、走り回ったり大声を出さないよう注意が必要です。片方の親が子どもを見る・もう片方がしっかり確認するなど、役割を分けるとスムーズです。子どもも一緒に連れて行くことで、そこに住んだ際のイメージも膨らみやすいので、ぜひご家族で内覧してみてください。 
- 内覧の際の服装や持ち物は?
- 
- メジャー(家具や家電が入るか寸法確認用)
- スマホ(写真・動画撮影)
- 筆記具・チェックシート
- 図面のコピー(現地で寸法をメモ)
 基本的には服装に決まりはありませんが、特に足元はフラットシューズが動きやすくおすすめです。スリッパが準備されていない場合があるので、清潔感のある靴下と、併せてスリッパを持参しておくと安心です。 
- 内覧に手土産は必要?
- 
基本的には手土産は不要です。内覧は「購入検討のための見学」であり商談ではないため、気を遣いすぎる必要はありません。ただし、売主が同席するケースや個人所有の居住中物件では、小さな菓子折りや飲み物程度を渡す人もいます。いずれにしてもあくまで印象を良くするための心配りなので、考えすぎないようにしましょう。 
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まとめ|中古マンション内覧で後悔しないために
- 【見る】劣化や管理状態など、今のコンディションを確認する
- 【聞く】修繕履歴やリノベ制限など、見えない部分を質問で引き出す
- 【考える】「変えられる、変えられない」部分を整理し、理想の暮らしを想像する
中古マンションの内覧は「物件を選ぶためのチェック」だけでなく、これからの暮らし方を描く大切なステップです。上記に挙げたような『見る・聞く・考える』の3つを意識することで、しっかりとした判断軸を持ち見極められるようになりますよ。



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