中古マンションを購入するなら、予算や周辺環境、利便性など様々なことを考えて優先順位をつけなければなりません。その中でも間取りは、住まいで暮らす上でも重要な要素ですよね。
ですが、家族構成やライフスタイルの変化を加味すると、一体どんな間取りが最適解なのか分からなくなってしまいがち。しかし実は、中古マンションは間取りで選ぶ必要はありません!それはなぜなのか。
本稿ではリノベーション向き物件の見極め方を解説します。希望の間取りや条件を叶える物件探しのコツが分かりますのでぜひ、参考にしてください。
中古マンションの選択|間取りは重要視しなくてもいい理由
中古マンションの購入を考えた際、あなたが重要視するのはこのようなことではないでしょうか。
- 予算
- 場所(利便性、周辺環境)
- 間取り(広さ)
特に予算は、その後の住宅ローンの支払いや暮らしに関わる大切なこと。ですが、予算ベースで場所や間取りを決めるとなると、なかなか希望に見合う物件が見つからないのが現実です。
ですが、ここで間取りを重要視する必要はありません。なぜなら、中古マンションはリノベーションすることにより、間取り変更できるからです。であれば、中古マンションを選択するにあたって重要視すべきなのはどのようなことなのでしょうか。
それは、エリアや立地、展望やマンションの管理状態です。これらに共通するのは、変えることができない点だということ。『間取りは自由に変更できるもの』と捉えて購入を考えるとを変更する通常よりも優良な物件を決められる確率が高くなります。
なので、間取りに縛られることなく、あくまで中古マンションは「エリア」「立地」「展望」「管理状態」の4つを加味した上で選択をしましょう。
中古マンションをリノベーションで間取り変更するメリット・デメリット
中古マンションの間取りは、リノベーションによっていくつものプランを生み出せます。ここでは、間取り変更をするメリット・デメリットを紹介します。「本当に中古マンションを間取りを気にせずに購入していいの?」とまだ不安な方は、メリット・デメリットを加味した上でリノベーションを検討してみましょう。
メリット①新築マンションよりも費用を抑えられる

新築マンションの平均価格は首都圏全体では7677万円、しかし、東京23区においてはなんと、1億円を突破しています。これはなかなか購入には踏み切れない価格ですよね。
一方で、首都圏における中古マンションの平均価格は2024年時点で4,747万円(70㎡)と、その価格差は歴然です(参考:㈱東京カンテイ『中古マンション70㎡価格推移』)。物件の価格を抑えることで、間取り変更に費用をかけるほうが、のちの豊かな生活につながります。
メリット②必要な分だけ住まいや暮らし方を変えられる
既存の間取りは、購入後に住む人や、家族のライフスタイルに必ずしもマッチするわけではありません。住まいの中での動線、水回りの使い方、部屋の広さなど、間取りは百人百様なのです。
中古マンションをリノベーションして間取り変更すると、家族構成やそれぞれのライフスタイルに合った間取りを叶えられます。とはいえ“リノベーション”というと、大がかりな改築のようなイメージがありますよね。ですが、部分的に間取りを変更するような施工もまた、リノベーションといいます。
気になる箇所だけを間取り変更し、より住みやすくすることで、暮らし方を良い方向に変えられるのも、リノベーションならではのメリットです。
メリット③空間の有効活用ができる
特に築年数が古い物件では、天井が低く狭さや圧迫感を感じるケースが多いです。そこで天井を上げるフルリノベーションを施工することで、空間が広くなり開放感が得られます。縦の空間を調整できるのも、リノベーション独自のメリットだといえます。
デメリット①バルコニー(ベランダ)や玄関部分の変更は不可
玄関やバルコニー、窓サッシはマンションの管理規約、もしくは建ぺい率と容積率などの制限により、リノベーションできない場合が多いです。室内側であれば可能なので、ベランダや玄関部分以外でのリノベーションを検討しましょう。

デメリット②梁の位置によっては希望の間取りにならない
梁はリノベーションで動かせない箇所なので、その位置によっては希望の間取りにならない場合があります。しかし、梁をわざと見せて存在感を活かすことで、住まいをおしゃれに魅せることが可能です。例えば白色の天井で梁を魅せることで、空間のアクセントになります。梁の移動ができないのを逆手に取って、個性や自分らしさを出してみましょう。

間取り変更(リノベーション)向きの中古マンションとは?
中古マンションの間取り変更をする際に、リノベーション向きであるかをチェックできる項目は4つあります。
築古の中古マンション

「築古の中古マンションって安全なのか心配…」築年数が古い中古マンションよりも、築浅物件のほうがいいのでは?と感じる方が多いのではないでしょうか。マンション購入をする上で、不安要素に感じやすい築古の中古マンションですが、築年数よりも『定期的に適正なメンテナンスが行われているか』が大切です。
長期修繕計画書や修繕履歴の内容によって、築古の中古マンションでも安心・安全なことが分かります。また、築25年以降の築古物件は売買価格が安定します。そして修繕の時期が近づいていることから、設備の入れ替えや内装の変更も含め、リノベーションしても費用を抑えやすくできるのです。そのため、価格が手頃な築古物件はまさに、リノベーション向きといえます。

『築浅物件=優良物件』ではなく、中古マンション選びで重要なのは築年数よりも“立地”と“管理状況”であることを念頭に置きましょう。


間取り変更がしやすい「ラーメン構造」の物件
構造 | 特徴 | ||
---|---|---|---|
ラーメン構造 | ・梁や柱で建物を支えている ・梁や柱が室内に出っ張る ・壁を壊して間取りを変えることは比較的自由にできる | ||
壁式構造 | ・壁で建物を支えている ・室内に梁や柱の出っ張りがなく、すっきりした間取りが多い ・構造上取り壊せない壁があり、大幅な間取り変更が難しい |
梁や柱で建物を支える「ラーメン構造」は、壁を撤去できる場合が多いため間取り変更に対応しやすい構造です。もう一つの構造として「壁式構造」がありますが、これは壁を撤去できないことがあることから、間取り変更に制限がある可能性が高いです。大幅な間取り変更を検討しているのであれば、ラーメン構造を選ぶのがベターです。
リフォームやリノベーションしていない中古マンション
リフォーム済(リノベーション済)物件だと、費用が分かりやすく、見た目も良いので選択肢に入れても良い気がしますよね。ですが「リフォーム履歴がある=その分が価格に反映されている」ことになり、既にキレイにした部分をリノベーションで取り壊すことにもなります。特に間取り変更するのであれば、リフォーム・リノベーションをしていない中古マンションを選んだほうが、希望の施工をしながら費用面も安く済みます。
管理規約に厳しくない中古マンション
新築・中古マンションに関わらず、管理規約は必ず全てのマンションに存在します。「管理規約」と聞くと、マナーやルールについての記載事項をイメージしますが、リフォームやリノベーションについての特記事項も記載されていることがあります。間取り変更するなら、購入前には必ず管理規約も確認するようにしましょう。
中古マンションの間取り変更前にトレンドをチェック!
さいごに、中古マンションを間取り変更する前にチェックしておきたい、間取りのトレンドを紹介します。
リビングを見渡せる対面キッチン





キッチンからリビング・ダイニングを見渡せる対面キッチンは定番のスタイルです。対面キッチンは空間にまとまりをつくってくれるので、部屋全体を広く見せてくれますよ。


ペットがいても安心!フローリング→床カーペット





マンションでペットを飼う際に、足音が近隣に響かないようにしたいですよね。フローリングをカーペット敷きにすれば、足音も気にならずホコリが舞うのも防げます。
リモートワークに嬉しい!ワークスペース





リモートワークや在宅勤務の方の“おこもりスペース”として使えるワークスペースは、ちょっとした間取りの余白やデッドスペースに取り入れられます。子どもがいる場合にはスペースを少し拡張すれば、スタディコーナーとしても活用できます。
衣類や日用品をひとまとめに!ウォークインクローゼット





日々の生活の中でも、収納が散乱しやすい衣類や日用品をひとまとめにできるのがウォークインクローゼット。リビングや玄関先など、動線上に設置することで、身支度や帰宅後にコートを掛けるなどの動作がスムーズになります。
ほっと一息できる小上がり





洗濯物をたたんだり、子どもが遊んだり、時にはゴロリとお昼寝をしてみたり…。様々な用途で作業や癒し空間にできる小上がり。大容量の収納も兼ねられるので、間取りの中で収納を増やしたい方にもおすすめです。
忙しい家事の味方に!洗濯室





洗濯物を干す際に、リビングにズラリとハンガー掛けをしていると、見た目が良くないだけでなく、料理臭や生活臭などのニオイ移りが心配になりますよね。また、雨の日には外干しができないので家事の妨げになることも。洗濯室を設けることで、雨天時や夜間など問わず、いつでも物干しができます。クローゼットを隣接することで、さらに家事動線もアップしますよ。
間取り変更向きの中古マンションを判断するならスムナラで!
購入検討している中古マンションが間取り変更向きかどうか、素人が判断するのは難しいと思いませんか?「それなら不動産会社に直接相談すればいい」と考えがちですが、不動産会社は新築マンションが得意なところもあれば、中古マンションを得意とするところもあります。
また、不動産物件を扱うポータルサイトはあるものの、全ての物件が情報公開されているわけではありません。さらにリノベーション済みの中古マンションと情報が混在されていると、希望の物件が探しづらいですよね。
そこでおすすめしたいのが、リノベーション向きの物件に特化した中古マンション検索サイト『スムナラ』です。間取りもデザインも自由に変えられるありそうでなかった「リノベ目線」で、中古売買をもっとシンプルに、選択肢をグッと広げてくれるんです。



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