【2026年版】中古マンションでフラット35を利用する全条件(適合要件)とは|子育てプラス・中古プラスの最新情報も

首都圏をはじめ全国的に不動産価格が高騰する中で、中古マンションに目を向ける方が増えています。

住宅を購入する際に避けて通れないのが住宅ローンをどう組むかということ。低金利が続いていた時代は変動金利一択の様相でしたが、金利が上昇傾向となっている今、固定金利を選ぶ世帯も増えています。

本記事では全期間固定金利のフラット35の仕組みについて解説します。

目次

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フラット35とは

フラット35は、住宅金融支援機構と民間金融機関が提携して提供する最長35年の全期間固定金利の住宅ローンです。返済額が市場金利に左右されずにずっと一定であるため、返済計画が立てやすいことが特徴です。

山﨑

フラット35は新築住宅だけでなく、適合要件を満たした中古マンションにも利用することができます。

フラット35は中古住宅購入者にも利用されている

下図は、過去10年間のフラット35の利用割合を住宅の種類別に示したものです。

フラット35利用者全体の中で、中古戸建や中古マンションの購入者の割合が、10年前の2倍となっていることがわかります。

【出所】住宅金融支援機構 2024年度フラット35利用者調査(P3)

中古マンションでフラット35を利用するための要件

中古マンションの購入でフラット35を利用するためには、住宅金融支援機構が定める独自の技術基準をクリアしていなければなりません。すべての中古マンションがフラット35を利用できるわけではありませんので注意が必要です。

技術基準をクリアしているマンションには「適合証明書」が発行されます。

フラット35利用の中古マンションの適合要件

接道原則、一般の道に2m以上接すること。
住宅の規模
(車庫やバルコニー含まず)
30㎡以上
(登記事項証明書による確認においては、28.31㎡以上)
住宅の規格原則、2以上の居住室(家具等で仕切れる場合でも可)ならびに炊事室、トイレ、浴室の設置
併用住宅の床面積併用住宅の場合、住宅部分の床面積は全体の2分の1以上
住宅の構造耐火構造、準耐火構造、耐久性基準に適合
住宅の耐震性建築確認日が昭和56年6月1日以後であること
劣化状況外壁、柱等に鉄筋の露出がないこと等
管理基準管理規約が定めらていること
長期修繕計画計画期間20年以上

具体的な検査手順は次のとおりです。

STEP
物件検査
  • 書類審査
    住宅金融支援機構の定める技術基準に適合しているかを設計図書や登記事項証明書などから確認する
  • 現地調査
    住宅の現状を現地において目視等で確認する
STEP
適合証明書の交付

1の物件検査に合格すると、融資の契約に必要となる「適合証明書」が交付される

「中古マンションらくらくフラット35」とは

とはいえ、個人が「適合証明書」を取得するのは容易ではありません。そこで、住宅金融支援機構では、中古マンションがフラット35の利用に適合しているかどうかを簡単に調べられるツールを提供しています。

それが物件情報サイト「中古マンションらくらくフラット35」です。ここでは住宅金融支援機構が定める技術基準に適合している中古マンションを検索することが可能です。

山﨑

自分の住みたいエリアなど、各種条件を入力するとフラット35の利用可能マンションが検索できます。

フラット35の金利引き下げメニュー

毎月の返済額の負担感から固定金利に二の足を踏む人も多いですが、フラット35には様々な金利引き下げメニューが用意されています。各メニューを組み合わせてポイント(P)を積み上げると1ポイントにつき0.25%の金利優遇を受けることができます。

金利引き下げメニュー例

フラット35S

「フラット35S」とは、住宅性能、省エネルギー性、耐震性などに優れた住宅を取得する場合に「フラット35」の借入金利を当初5年間にわたり一定利率引き下げる制度。

フラット35Sは、要件を満たしていれば中古マンションにも利用可能(フラット35の借換融資は利用不可)。

中古プラス

令和7年4月1日より適用が開始された金利優遇措置。

床、天井、階段、バルコニー、雨樋、屋外に面する開口部、給排水・給湯設備が一定の技術基準をクリアしている場合に適用される。

注意)フラット35S、中古プラスともに予算金額の設定があり、この金額に達すると受付が終了する

他の金利引き下げメニューは次のとおりです。①~⑤の各項目から当てはまるものを1つ選んでポイントを加算していくしくみ。

① 家族構成子育てプラス若年夫婦世帯
または
こども1人
1pt
こども2人 2pts
こども3人 3pts
こどもN人N pts
② 住宅性能フラット35 SZEH3pts
金利Aプラン2pts
金利Bプラン1pt
③ 劣化状況中古プラス基準を満たす住宅1pt
④ 管理・修繕維持保全型管理計画認定マンション1pt
安心R住宅1pt
インスペクション実施住宅1pt
⑤ エリア地域連携型子育て支援
空き家対策
地域活性化
1pt または 2pts
地方移住支援型地方公共団体の支援があるエリア2pts

補足
・若年夫婦世帯とは、申込年度の4月1日時点で夫婦のいずれかが40歳未満である
・こどもは、申込年度の4月1日に18歳未満であること
・インスペクション実施住宅は「中古プラス」との併用不可

合計ポイントによる金利優遇

合計ポイント当初5年間の引下げ幅6〜10年目の引下げ幅
1ポイント年 ▲0.25%
2ポイント年 ▲0.50%
3ポイント年 ▲0.75%
4ポイント年 ▲1.00%
5ポイント年 ▲1.00%年 ▲0.25%
6ポイント年 ▲1.00%年 ▲0.50%

補足
地方移住支援型のみの利用では当初5年間年▲0.6%

金利優遇シミュレーション 

金利優遇の恩恵を、下記条件で借入した場合で返済額をシミュレーションしてみます。

●借入額:3,000万円
返済期間:35年
元利均等方式(ボーナス返済なし)

メニューポイント(P)
子育てプラスこども3人3pts
フラット35S金利Bプラン1pt
中古プラス適用1pt
合計5pts

合計5ポイントの取得で、当初5年間は▲1.00%、6~10年目は▲0.25%の金利優遇が受けられるため、毎月返済額と総返済額は下表のとおりとなります。

スクロールできます
金利毎月返済額総返済額
金利優遇なし全期間2.49%10.8万円4,498万円
金利優遇あり当初5年間1.49%(▲1.00%)
6~10年目2.24%(▲0.25%)
11~35年目2.49%
9.2万円
10.2万円
10.5万円
4,295万円

金利優遇なしの場合と比較すると、総返済額で約200万円の減額となります。

フラット35リノベ(リフォーム一体タイプ)

中古マンションの購入を検討する場合、同時にリフォームやリノベーションもしたいところです。

リフォーム資金をマンション購入資金と合わせて融資を受けたい場合に、セットで融資を受けることができます。それが、「フラット35リノベ」です。要件に適合していれば、借入当初5年間の金利が最大で1.00%引き下げられます。

山﨑

リフォーム・リノベーション想定で中古マンションを購入したい場合には、不動産会社に確認してみるのがいいでしょう。

ライフプランに合わせた返済方法を選択する

固定金利は変動金利よりもスタート時の金利が高いことが一般的ですが、フラット35の優遇金利を組み合わせると当初5年までは最大1%、世帯によっては10年目まで金利優遇を受けることができます。固定金利は高いからと諦めずに、まずは確認してみることをお勧めします。

中古マンションでフラット35を選ぶ利点は、将来にわたる「住居費の確定」です。マンションでは修繕積立金の上昇リスクがある中でローン返済額が固定されていることは大きな安心材料となります。

中古マンションの購入を検討する層では、住宅ローンの負担を負担を抑えて、余裕資金でライフイベントを充実させたいと考える人も多いはずです。住宅ローンの返済額が固定できれば、他のライフイベントの計画も立てやすくなります。

ただ、中古マンションの場合、フラット35が使えるかどうかは個別判断となります。気になる物件はWebサイトで検索をしてみる、または不動産会社に問い合わせるなどしてみましょう。

出所:
住宅金融支援機構 2024年度フラット35利用者調査
住宅金融支援機構 対象となる住宅・技術基準|【フラット35】
住宅金融支援機構 【フラット35】S:全期間固定金利の住宅ローン 【フラット35】
住宅金融支援機構 【フラット35】中古プラス|【フラット35】
住宅金融支援機構 【フラット35】S|【フラット35】
住宅金融支援機構 【フラット35】 金利引下げ内容確認:【フラット35】
pointmenu_combination.pdf
住宅金融支援機構 【フラット35】中古プラス 物件検査内容|【フラット35】
住宅金融支援機構 【フラット35】リノベ|【フラット35】

この記事の制作体制
  • FP事務所MIRAI 代表。通関士として通関業務、メーカーにて海外営業事務、銀行にてテラーなど経験し、FPの道へ。2022年「FP事務所MIRAI」設立。「家計の見直しでMIRAIを変える」をモットーに、家計相談、金融記事執筆、書籍監修など、幅広く活動している。

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