4人家族のマンション選び|間取りと広さは“平均”で満足?心地よく暮らす事例を紹介

「4人家族で東京都のマンションに住むなら、3LDKの間取りで、広さは70㎡くらいが平均かな」大体の目安でいくと、4人家族の住まいはこれくらいだと考える方が多いのではないでしょうか。ですが“平均”だけに捉われてマンションを選んだところで、本当の満足は得られるのか、最終的な最適解は住んでみないと分からないままですよね。

今回は4人家族のマンション間取りに悩む方に向けて、必要な広さと間取りについて解説します。家族の暮らし方に合わせた“心地よく暮らせる家の考え方”を、事例付きで紹介しますので、ぜひマンション選びの参考に読んでみてください。

目次

4人家族のマンションにおける平均的な広さと間取りは?

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項目新築マンション(東京23区)中古マンション(東京23区)
平均専有面積約66㎡(2022〜2023年)約58〜60㎡(2022〜2023年)
主流間取り3LDK(約70㎡前後)3LDK(約70㎡前後)
広め住戸(70㎡以上)の比率約43%(2023年)約34%(2023年)
4LDKの入手性非常に少ない(高価格帯)築古中心に一部あり(エリア次第)
エリア傾向郊外区(江戸川・葛飾など)で広め、都心(港・品川など)で狭め同様。郊外に団地や広めストックあり
価格帯の特徴都心部で1億円超が常態化、郊外区でも7,000万円超えが増加都心部で1億円超、郊外区で4,000万円台が中心

参照:不動産経済研究所「首都圏 新築分譲マンション市場動向 2024年のまとめ
東京カンテイ「マンション・一戸建て住宅データ白書 2024
東日本不動産流通機構(レインズ)「月例マーケットウォッチ:2025年4月度
SUUMO(リクルート)「2024年首都圏新築マンション契約者動向調査
LIFULL HOME’S「東京23区の新築マンション平均価格を区単位で調査
HowMaマガジン「東京23区のマンション相場価格を徹底レポート」より一部内容を抜粋

上記の図は、4人家族のマンションにおける、平均的な広さと間取りをまとめたデータです。新築マンションでは、施工にかかるコストや土地価格の影響からコンパクト化の傾向にあるものの、4人家族といったファミリー層には3LDK・70㎡前後のマンションが平均的です。とはいえ、費用相場は1億円超となるため、実際に購入を検討するとなるとハードルが高いといえます。一方で中古マンションにおいては新築よりもやや狭い60㎡ではありますが、リノベーションを前提とした住まい探しの観点でいくと、費用面・間取り変更の自由度では『中古マンションを購入→リノベーション』の選択肢が、4人家族にとっての住まいの幅が広がるでしょう。

中古マンション選びで陥りがちな失敗例

つぎに、中古マンション選びで陥りがちな失敗例を『費用面』『機能面』『生活面』の3つの視点から紹介します。

費用面

  • 物件の内見後に住宅ローン審査に落ちてしまい、物件探しが振り出しに……
  • リノベーション時に劣化が予想以上にひどく、追加費用が発生してしまった

費用面では、物件の購入前後で注意しておくべき点がいくつかあります。まずは、資金計画。ギリギリの予算で家を買うと、住宅ローン審査に通過したとしても、想定外の出費で経済的自由が奪われたり、最悪の場合に住まいを手放すことにもなりかねません。経済的余白のある予算を大切に、第三者機関での客観的な算出をし、住宅ローンの不安を解消しましょう。リノベーションにおいては、私たちが直接見ることのできない箇所までの確認を行い、給排水管や電気配線といった重要インフラに対し、確かな安全性を提供してくれる施工会社に依頼をすることが大切です。

機能面

  • 築年数が古い中古マンションを選んだために管理状況や耐震性能が心配

築年数の古い中古マンションは費用面が魅力的ですが、不安要素も多くありますよね。ですが、けっして『築古マンション=危ない』わけではありません。築古マンションであっても、しっかりとした管理状況が整っていれば、4人家族のライフサイクルが変わったとしても長く安心して住めます。建物自体の劣化状況の把握はもちろん、修繕履歴や未来の修繕計画を含む、総合的な調査を通った“安心物件”であれば、住んでいて不安に思うことはありません。

生活面

  • 通勤・通学に不便さを感じる
  • 管理規約の確認が甘くリノベーションできない箇所があった

通勤・通学の不便さでは「思ったよりも最寄り駅まで時間がかかる」ことがよくあります。また、最寄り駅までのバスが頻繁に遅れることも。通勤時間帯の道路の混雑状況や、駅から物件までの所要時間を歩いて測ってみるなど、周辺環境は下調べをしておくとよいでしょう。管理規約については、規約内にリノベーションについての禁止事項がある場合、間取り変更不可や水回り移動の禁止など、構造上でリノベーションが難しいケースもあります。中古マンションの購入前に、リノベーションの禁止事項はチェックしておくべきです。

谷川

4人家族と一口でいっても、ライフスタイルや子どもの年齢、住まいに求めることは様々なため、必ずしも『平均的』なマンションが最適解だとはいえません。どんな住まいを選ぶかはもちろんのこと『どんな暮らしがしたいか』をイメージするのが、マンション選びで重要なポイントです。

満足できる間取りと広さの考え方を3つのポイントで解説

“平均的”な間取りや広さは、どんな4人家族にもマッチするわけではありません。そこでここでは、前述した失敗例をふまえた満足できる間取りと広さの考え方を、3つのポイントから解説します。

家族の距離感をライフスタイルから決定する

満足できる広さを確保するためには、まず『家族の距離感』を検討することから始めましょう。重要なのは、家の“広さ”より“距離感”のバランスです。たとえば共働きで夜の在宅時間が少ない家庭では、家族が自然と顔を合わせる動線の工夫(LDKを家の中心にするなど)を考えましょう。逆に在宅勤務の多い家庭では、音や気配が気にならないゾーニングが必要になることも。ライフスタイルに合った距離感から、最適な間取りを逆算していくのが4人家族の住まいづくりのコツです。

今の暮らしから将来の変化にまで対応可能か

例えば子ども部屋の場合、小学生時代は兄弟姉妹で共有でも十分ですが、受験期には集中できる個室を…というように、可変性のあるレイアウトが考えられます。このように間仕切り壁を後から設置できたり、収納を移動して空間の使い方を変えられたりと、今だけでなく将来の変化にまで対応できるかが、長い満足度につながるポイントです。

谷川

子どもが巣立った後に、何年も使わない部屋があるのはもったいないですよね。広さを求めるとデッドスペースが生まれやすいので、広さよりも可変性のある間取りにこだわりましょう。

収納計画と動線設計の工夫がされているか

「いつも家事に追われている感覚」「収納は多いのになぜか片付かない」日常的な家事がスムーズにできるかどうかは、間取りの満足度に影響します。収納量だけでなく、動線との連携ができてはじめて『家事ラク』が実感できます。例えば、玄関に土間収納を設けてベビーカーやスポーツ・アウトドア用品をサっと片づけたり、洗濯動線上に家族の衣類をひとまとめにして“干す→たたむ→しまう”を一ヶ所に完結するなど……。動線を意識した収納計画は、家事負担とストレスの軽減に直結します。

4人家族のリノベ事例6選

ここでは、中古マンションを購入した4人家族の暮らしの事例を、6つ紹介します。

4人家族のマンション間取り事例①コンパクトでも広く暮らせる間取り

4人家族で約61㎡という限られた面積に必要な部屋と機能を入れ込み、インテリアはニュアンスを大切に。個室は寝室と作業室に絞り、南面採光を生かした広いLDKと、回遊動線で使いやすいキッチンを実現しました。グレイッシュにまとめられた室内が優しい印象です。

4人家族のマンション間取り事例②収納上手になれる家

約62㎡の広さの中でも家族が集まるリビングは広く、さらに壁には爽やかなアクセントカラーを取り入れた、家族時間が充実するような間取り。キッチンを中心に考えられた動線と便利な一括収納で、子育て世帯でもすっきり片づけやすい家事ラクな家を実現。子どもたちの様子が見渡せることで、親子の距離もグッと縮まります。

4人家族のマンション間取り事例③2つのワークスペースがある家

コンパクトなマンションの中に、在宅で仕事をするご夫婦のために2つのワークスペースがつくられた間取り。リビングと寝室はゆるやかにカーテンで仕切るスタイルにすることで、子どもの成長を楽しめる、可変性のある空間に仕上がっています。お子さんが持ち帰る工作や絵の数々を飾れるように、奥さまのワークスペースのパーティションにマグネット塗料を採用。子どもとの暮らしの“今”も“将来”も大切にする住まいです。

4人家族のマンション間取り事例④居場所がたくさんある家

「家族が集まる空間」という希望を、思い切って「ほとんどワンルーム」に。床材の切り替えや、本棚を兼ねた間仕切りで緩やかにゾーニングしているのが個性的です。大空間の中に造作ベンチやカウンター、ワークスペースなどさまざまな居場所をつくり、家族が思い思いに過ごせる住まいになっています。

4人家族のマンション間取り事例⑤小上がりに充実した収納を

無垢の木に憧れがあったという施主様夫婦。安心・安全をテーマに漆喰や木などの自然素材で仕上げました。リビングの一角に造りつけた小上がりは床下に充実した収納を確保するとともに、小さなお子さんの将来は子ども部屋として使えるよう計画しました。

4人家族のマンション間取り事例⑥家族が自然と集まるリビングの家

小学生のお子さん2人をもつご夫婦。あらかじめ子ども部屋を設けるのではなく、余白を残したプランニングを施しました。木のぬくもりが感じられるリビングダイニングには自然と家族が集まるように、対面式のキッチンはブルーのタイルでカフェのように仕上げました。

4人家族のマンションは選び方次第で“平均的”から“期待以上”に変わる!

今回は4人家族が住むマンションを検討している方に向けて、必要な広さと間取りの考え方を解説しました。『平均的』な間取りや広さと聞くと、安心できるように思えますが、必ずしもライフスタイルにフィットするわけではありません。価格・立地・管理状況のバランスを見極めた上で空間設計を工夫することで、平均的な条件の物件が、期待以上の暮らしをもたらしてくれる物件に生まれ変わります。そんな住まい探しを、あなたもこの機会に始めてみませんか?

谷川

スムナラは、リノベーション会社のゼロリノベを母体として、管理状態などを含めて安心して選ぶことができる中古マンションを取り揃えた中古物件ポータルサイトです。間取りやデザインといった住環境を自由に変えられる、無駄のない「そのままの物件」を最適な価格で購入することも可能です。その分リノベーションに費用をかけることで、豊かな暮らしの実現により近づけられます。

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この記事の制作体制
  • 子育て・学習、エンタメからビジネスまで、幅広いジャンルの執筆をはじめとし、インタビューや取材も行っています。プライベートでは、建坪20坪あまりの小さな平屋に家族四人で暮らし始めたことで、住宅や暮らし方に興味を持ちました。心配りを大切にし、記事を見る方のギモンや、モヤモヤが解消できるような記事づくりに努めます。

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