「今住んでいるマンションを売った場合、どのくらいの現金が手元に残るのか」
「マンションの売却時には、どのような諸費用や税金がかかるの?」
このようにお考えの方は多いのではないでしょうか。
マンション売却をしたとき、実際にどれぐらい手元に残るのかを知るためには、手取り額のシミュレーションサイトを使うのがおすすめです。
無料で利用できるシミュレーションサイトを使えば、次のことが自動計算でわかります。
- 希望価格で売却できた場合、手元に現金がいくら残るのか
- 不動産会社に支払う仲介手数料の額はいくらか
- 税金がどのくらい課税されるのか
- その他の諸費用の金額はいくらか
マンション売却に必要な費用の内訳をイメージできれば、売却を検討する際の参考にもなります。
そこで本記事では、おすすめのシミュレーションサイト11選や注意点などを解説します。
記事を最後まで読んで頂ければ、手取り額の目安がわかり、本格的に売却の準備を進められるようになります。
1.【おすすめ11選】マンション売却シミュレーションサイトとは?
本記事でおすすめする、マンション売却シミュレーションサイトは、以下の11個に渡ります。
サービス名 | 運営元 | 計算結果でわかるもの | 特徴 |
売却時手取り金額試算 | 三菱UFJ不動産販売 | ・手取り金額 ・仲介手数料 ・印紙税 ・譲渡税 |
マンションの情報をあまり覚えていなくても手軽にシミュレーションできる |
不動産売却シミュレーター | オウチーノ | ・手取り金額 ・仲介手数料 ・印紙税などの税額 ・登記費用 ・住宅ローン一括繰り上げ手数料 |
不動産売却に関する用語の解説なども充実している |
不動産売却収支シミュレーター | RENOSYスマート売却 | ・手取り金額 ・仲介手数料 ・印紙税などの税額 ・登記費用 ・住宅ローン一括繰り上げ手数料 |
計算結果では税金の内訳まで詳細に表示される |
プライスマップAI簡易査定 | LIFULL HOME’S | ・想定売却価格 ・過去の掲載住戸 ・周辺地域の中古マンション価格の推移 |
周辺地域の中古マンション価格の推移を、直近3年間分確認できる |
簡単10秒!匿名で不動産査定 | SUMiTAS | ・想定売却価格 ・想定賃貸価格 |
マンションや戸建てに加えて、土地の売買価格も調べられる |
中古マンション査定シミュレーター | マンションナビ | ・推定売却価格相場 ・推定賃料価格相場 ・表面利回り ・売買価格推移 ・最多成約期間 |
最大で過去3年間の売買価格推移を確認できる |
マンション査定シミュレーション | イエウール | ・想定売却価格 | 住所以外の項目は選択式のため、面積や年数などの具体的な数値がわからない場合でも、利用しやすい |
不動産査定シミュレーション | すまいステップ | ・推定売却価格相場 ・売却実績 ・選択した地域で売却した場合の費用 ・選択した地域で売却が得意な不動産会社 ・選択した地域の売却経験者による口コミ・アドバイス |
物件のある地域で物件を売却した場合にかかる費用や、経験者の声を確認できる |
HowMa(ハウマ) | コラビット | ・推定売却価格相場 | メールアドレスの登録は必要だが、査定の精度が高い |
10秒でDo | HouseDo.com | ・推定仲介価格 ・推定売却価格 |
仲介価格と買取価格の両方の査定結果を確認できる |
マンション自動AI査定 | 大京穴吹不動産 | ・推定売却価格 | 細かい項目を加味したうえで、査定結果を確認できる |
表の通り、入力が必要な情報や特徴などは、サイトによってさまざまです。
ここからは11個のサイトの具体的な違いを紹介していきます。
これから紹介するサイトの内容を比較し、どのサイトを利用するかの参考にしてみてください。
1-1.売却時手取り金額試算|三菱UFJ不動産販売
出典:三菱UFJ不動産販売「売却時の手取り金額を試算する」
「売却時手取り金額試算」は、マンション売却の実績が豊富な、大手不動産仲介会社である「三菱UFJ不動産販売」が提供している自動計算ツールです。
入力項目や計算結果でわかるものは、以下の表の通りです。
必須の入力項目 | ・売却価格 ・所有期間 |
任意の入力項目 | ・取得費 ・諸費用 |
計算結果でわかるもの | ・手取り金額 ・仲介手数料 ・印紙税 ・譲渡税 |
公式ホームページ | https://www.sumai1.com/sellers/calc/ |
必須項目は売却価格と所有期間のみなので、マンションの情報をあまり覚えていなくても手軽にシミュレーションできます。
次のようなケースに当てはまる方は、三菱UEJ不動産販売のシミュレーターの利用がおすすめです。
- マンション売却シミュレーションがどのようなものなのかとりあえず知りたい
- 希望売却価格などマンションに関する情報がまだ十分に揃っていない
- できるだけ手軽に短時間でシミュレーションを行いたい
とりあえずシミュレーションサイトを試しに使ってみたい方は、三菱UEJ不動産販売のシミュレーターを利用してみてください。
1-2.不動産売却シミュレーター|オウチーノ
出典:オウチーノ「不動産売却シミュレーター」
「不動産売却シミュレーター」は、不動産売却の査定や相談サービスを展開するWebサイトである「オウチーノ」が提供する無料シミュレーターです。
入力項目や計算結果でわかるものは、以下の表の通りです。
必須の入力項目 | ・売却価格 ・住宅ローン残債 ・購入時物件価格 ・物件種別 |
任意の入力項目 | ・購入年月 |
計算結果でわかるもの | ・手取り金額 ・仲介手数料 ・印紙税などの税額 ・登記費用 ・住宅ローン一括繰り上げ手数料 |
公式ホームページ | https://o-uccino.com/front/sell/home_sale_calculator |
手取り額のシミュレーションができるだけではなく、不動産売却に関する用語の解説なども充実しているので、売却を初めて考えている方でもスムーズにサイトを使用できます。
こちらのシミュレーションサイトは、以下の方におすすめです。
- なるべく細かくシミュレーションしたいが不動産売却に関する知識が少ない
- 専門用語などをレクチャーしてもらいながらシミュレーションしたい
- シミュレーション利用を機にマンション売却に関する理解を深めたい
上記に当てはまる方は、ぜひオウチーノの「不動産売却シミュレーター」を利用してみてください。
1-3.不動産売却収支シミュレーター|RENOSYスマート売却
出典:RENOSY スマート売却「不動産売却収支シミュレーター」
「不動産売却収支シミュレーター」は、テクノロジーを活用して不動産データを集め、自動査定などのサービスを展開する「RENOSY」のシミュレーターです。
入力項目や計算結果でわかるものは、以下の表の通りです。
必須の入力項目 | ・売却価格 ・住宅ローン残債 ・購入時物件価格 ・購入年 |
計算結果でわかるもの | ・手取り金額 ・仲介手数料 ・印紙税などの税額 ・登記費用 ・住宅ローン一括繰り上げ手数料 |
公式ホームページ | https://www.renosy.com/sell/simulators/balance/new |
入力項目が多いものの、計算結果では税金の内訳まで詳細に確認できます。
以下の項目に当てはまる方は、RENOSYのシミュレーションサイトの利用に向いています。
- 多少入力に手間がかかっても、詳しいシミュレーション結果の内訳が知りたい
- マンション売却の流れや用語についてある程度知識がある
マンション売却に関する詳細な情報を知りたい方は、ぜひRENOSYの「不動産売却収支シミュレーター」を利用してみてください。
1-4.プライスマップAI簡易査定|LIFULL HOME’S
出典:LIFULL HOME’S「プライスマップAI簡易査定」
「プライスマップAI簡易査定」は、日本最大級の不動産や住宅情報をまとめたサイトを運営する、「LIFULL HOME’S」が提供するシミュレーターです。
入力項目や計算結果でわかるものは、以下の表の通りです。
必須の入力項目 | ・住所orマンション名 ・築年数 ・専有面積 ・間取り ・階数 |
計算結果でわかるもの | ・想定売却価格 ・過去の掲載住戸 ・周辺地域の中古マンション価格の推移 |
公式ホームページ | https://lifullhomes-satei.jp/price-map/ |
マンションの情報から、売却価格を調べられます。
査定結果の画面から詳細情報が記載されたページに移動すると、周辺地域の中古マンション価格の推移を、直近3年間分確認できます。
こちらのシミュレーションサイトは、以下の方におすすめです。
- マンションの売却価格をすぐに調べたい
- 周辺地域の相場も知りたい
上記に当てはまる方は、ぜひLIFULL HOME’Sの「プライスマップAI簡易査定」を利用してみてください。
1-5.簡単10秒!匿名で不動産査定|SUMiTAS
出典:SUMiTAS「簡単10秒!匿名で不動産査定」
「簡単10秒!匿名で不動産査定」は、不動産仲介を行う「SUMiTAS」が提供するシミュレーターです。
入力項目や計算結果でわかるものは、以下の表の通りです。
必須の入力項目 | ・住所orマンション名 ・専有面積 ・間取り ・階数 ・方角 |
計算結果でわかるもの | ・想定売却価格 ・想定賃貸価格 |
公式ホームページ | https://sumitas.jp/sell/quick/ |
「簡単10秒!匿名で不動産査定」では、マンションや戸建てに加えて、土地の売買価格も調べられます。
SUMiTASのシミュレーターは、以下の方におすすめです。
- 簡単な入力手順で売買価格を調べたい
- 価格以外の情報は必要ではない
上記に当てはまる方は、ぜひSUMiTASの「簡単10秒!匿名で不動産査定」を利用してみてください。
1-6.中古マンション査定シミュレーター|マンションナビ
出典:マンションナビ「中古マンション査定シミュレーター」
「中古マンション査定シミュレーター」は、2億件を超える膨大なデータから、マンション売買に関する情報を提供するサイトを運営している「マンションナビ」のシミュレーターです。
入力項目や計算結果でわかるものは、以下の表の通りです。
必須の入力項目 | ・マンション名 |
任意の入力項目 | ・マンションの部屋番号 |
計算結果でわかるもの | ・推定売却価格相場 ・推定賃料価格相場 ・表面利回り ・売買価格推移 ・最多成約期間 |
公式ホームページ | https://t23m-navi.jp/pages/satei |
マンションの推定売却価格だけでなく、最大で過去3年間の売買価格推移を確認できます。
マンションナビのシミュレーターは、以下の方におすすめです。
- 売買価格の推移からマンションを売却するタイミングを見定めたい
- どれくらいの期間でマンションが売れそうなのかを確認したい
上記に当てはまる方は、ぜひマンションナビの「中古マンション査定シミュレーター」を利用してみてください。
1-7.マンション査定シミュレーション|イエウール
出典:イエウール「マンション査定シミュレーション」
「マンション査定シミュレーション」は、不動産の売却を検討している人と、2,000社を超える不動産仲介会社のマッチングサービスを運営する「イエウール」が提供するシミュレーターです。
入力項目や計算結果でわかるものは、以下の表の通りです。
必須の入力項目 | ・住所orマンション名 ・専有面積 ・間取り ・階数 ・方角 |
計算結果でわかるもの | ・想定売却価格 |
公式ホームページ | https://ieul.jp/column/articles/45233/ |
住所以外の項目は選択式のため、面積や年数などの具体的な数値がわからない場合でも、利用しやすいです。
イエウールのシミュレーターは、以下の方におすすめです。
- 数値の入力が苦手
- とりあえず売却価格だけ知りたい
上記に当てはまる方は、ぜひイエウールの「マンション査定シミュレーション」を利用してみてください。
1-8.不動産査定シミュレーション|すまいステップ
出典:すまいステップ「不動産査定シミュレーション」
「不動産査定シミュレーション」は、完全無料での不動産売却一括査定や企業の紹介を受けられるサービスを提供する「すまいステップ」のシミュレーターです。
入力項目や計算結果でわかるものは、以下の表の通りです。
必須の入力項目 | ・マンション名 ・専有面積 ・間取り ・階数 ・方角 |
計算結果でわかるもの | ・推定売却価格相場 ・売却実績 ・選択した地域で売却した場合の費用 ・選択した地域で売却が得意な不動産会社 ・選択した地域の売却経験者による口コミ・アドバイス |
公式ホームページ | https://sumai-step.com/simulator/ |
「不動産査定シミュレーション」では、売却価格相場だけでなく、物件のある地域で物件を売却した場合にかかる費用や経験者の声を確認できます。
すまいステップのシミュレーターは、以下の方におすすめです。
- 物件のある地域でのマンションの売却に必要な情報を集めたい
- 実際に不動産売却した人の声を聞きたい
上記に当てはまる方は、ぜひすまいステップの「不動産査定シミュレーション」を利用してみてください。
1-9.HowMa(ハウマ)|コラビット
出典:コラビット「HowMa」
「HowMa」は、企業向けにAI価格推定エンジンを提供している「コラビット」のシミュレーターです。
入力項目や計算結果でわかるものは、以下の表の通りです。
必須の入力項目 | ・マンション名 ・部屋番号 ・専有面積 ・間取り ・階数 ・現在の状況 ・売却理由 ・メールアドレス |
計算結果でわかるもの | ・推定売却価格相場 |
公式ホームページ | https://www.how-ma.com/?utm_campaign=fudosanmeister23123&utm_source=linkedge&utm_medium=affiliate&uid=leg-f8386e5cba192ee8f50570ac2b6e67b0 |
メールアドレスの登録は必要になりますが、売却金額の査定の精度が高いのが特徴です。
コラビットのシミュレーターは、以下の方におすすめです。
- 精度の高い査定を行いたい
- メールアドレスの登録に抵抗がない
上記に当てはまる方は、ぜひコラビットの「HowMa」を利用してみてください。
1-10.10秒でDo|HouseDo.com
出典:HouseDo.com「10秒で不動産査定!「10秒でDo」無料アプリのご紹介」
「10秒でDo」は、不動産売買に関する情報が集まるサイトを運営する「HouseDo.com」が提供するシミュレーターです。
入力項目や計算結果でわかるものは、以下の表の通りです。
必須の入力項目 | ・住所 ・専有面積 ・築年数 ・構造 ・名前 ・電話番号 ・メールアドレス ・年代 |
任意の入力項目 | ・間取り ・階数 ・駐車場の駐車可能台数 ・方角 |
計算結果でわかるもの | ・推定仲介価格 ・推定売却価格 |
公式ホームページ | https://www.housedo.com/app/ |
アプリのダウンロードや個人情報の入力が必要ですが、簡易的に仲介価格と買取価格の両方の査定結果を確認できます。
HouseDo.comのシミュレーターは、以下の方におすすめです。
- 仲介価格と買取価格の両方を知りたい
- スマートフォンアプリで簡単にシミュレーションしたい
上記に当てはまる方は、ぜひHouseDo.comの「10秒でDo」を利用してみてください。
1-11.マンション自動AI査定|大京穴吹不動産
出典:大京穴吹不動産「マンション査定シミュレーション【マンション自動AI査定】」
「マンション自動AI査定」は、全国の10万棟以上のマンションから相場を確認できるサイトを運営する、大京穴吹不動産が提供するシミュレーターです。
入力項目や計算結果でわかるものは、以下の表の通りです。
必須の入力項目 | ・住所 ・マンション名 ・部屋番号 ・専有面積 ・最寄り駅 ・名前 ・メールアドレス ・30項目の質問 |
計算結果でわかるもの | ・推定売却価格 |
公式ホームページ | https://www.daikyo-anabuki.co.jp/sell/mansion/ |
「マンション自動AI査定」では、細かい項目を加味したうえで、査定結果を確認できます。
大京穴吹不動産のシミュレーターは、以下の方におすすめです。
- 詳細な情報を入力し、状況に合った査定結果を知りたい
- 電話での営業は受けたくない
上記に当てはまる方は、ぜひ大京穴吹不動産のマンション自動AI査定を利用してみてください。
2.マンション売却シミュレーションでわかる3つのこととは?
マンション売却シミュレーションでわかることは、利用サイトによって異なります。
とはいえ一般的には以下の3つの要素であれば、どのサイトでも確認できます。
- 手取り金額
- 諸費用
- 税金
それぞれの要素について紹介します。
2-1.手取り金額|実際に手元に残るお金を確認できる
マンションが売れたときに、売り主の手元に残るお金を「手取り金額」と言います。
手取り額がわかるのは、売却シミュレーションの大きな特徴です。
不動産会社などで査定を受けると、マンションがどのくらいの金額で売れそうかという「査定価格」がわかります。
この査定額を基に「売却価格」を決定し、マンションを売りに出すのです。
しかし、売却価格=手取り額ではありません。
マンションの売却には税金や不動産会社への仲介手数料など、さまざまな諸費用がかかります。
売却価格から諸費用を差し引いたものが、手取り金額になるからです。
手取り金額は、「手取り金額=売却価格ー(税金+住宅ローン残債+諸経費)」の計算式で求められます。
後々「思ったよりも手元にお金が残らなかった!」とがっかりしないためにも、おおよその手取り金額は把握しておきたいところです。
2-2.諸費用|手数料や印紙税などを確認できる
諸費用とは、マンションの売却をするうえで必要な費用の総称です。
諸費用の内訳と概要は、以下の通りです。
項目 | 内容 |
仲介手数料 | マンション売却の営業などを代行してくれる不動産会社へ支払う報酬 |
印紙代 | 契約書に貼り付けが必要な「収入印紙」の代金 |
登記費用 | マンションを売却する際に必要な手続き「抵当権抹消費」に必要な費用 |
住宅ローン一括返済手数料 | 残りの住宅ローンを一括返済する際、金融機関に支払う手数料 ※住宅ローンを完済している場合は不要 |
その他の税金 | 譲渡所得税(復興特別所得税含む)や住民税など、マンション売却で得た利益にかかる税金 |
これらの費用を1つ1つ自分で調べ計算すると、時間も労力もかかります。
シミュレーターを活用すれば、自動で計算できるため、諸費用の目安を把握するにはとても便利です。
2-2-1.仲介手数料
仲介手数料とは、マンション売却の仲介をしてもらう不動産会社に支払う費用のことです。
仲介手数料の上限金額は法律で決まっており、次のような計算式で仲介手数料を算出します。
- 売買価格(税抜) × 5% (売買価格が200万円以下の場合)
- 売買価格(税抜) × 4% + 2万円(売買価格が200万円超えの場合)
- 売買価格(税抜) × 3% + 6万円 (売買価格が400万円超えの場合)
この計算で算出した仲介手数料に消費税10%を上乗せしたら、税込みの仲介手数料額になります。
例えば、2,500万円(税抜)のマンションを売却したときの仲介手数料は、以下の通りです。
- 2,500万円 × 3% + 6万円 = 81万円(税抜仲介手数料)
- 81万円 × 1.1(消費税) = 89万1,000円(税込仲介手数料)
仲介手数料は金額が大きいため、手取り額に影響してきます。
そのため、計算方法を知っておき、損をしないように自分でも確認しておく方がよいでしょう。
2-2-2.印紙税
印紙税とは、契約書に貼り付けが必要な「収入印紙」にかかる費用んおことです。
印紙税は、売買契約書に記載する契約金額によって異なります。
契約金額ごとにかかる印紙税は、以下の表の通りです。
契約書に記載する金額 | 印紙税 |
1万円以下 | 非課税 |
500万円を超え1千万円以下 | 1万円 |
1千万円を超え5千万円以下 | 2万円 |
5千万円を超え1億円以下 | 6万円 |
1億円を超え5億円以下 | 10万円 |
5億円を超え10億円以下 | 20万円 |
上記の表からわかるように、契約金額が増えると、印紙税も増えます。
2-2-3.登記費用
マンションの売却では、2種類の登記に費用がかかります。
- 抵当権抹消登記
- 所有権移転登記
この2つの費用は、司法書士に依頼するかどうかで、以下の表のように費用が異なります。
登記に必要な費用 | 司法書士の依頼料 | |
抵当権抹消登記 | ・登録免許税:1,000円(1つあたり) ・登記事項証明書の受取手数料:600円 |
1~2万円 |
所有権移転登記 | ・土地:20/1,000 ・建物:20/1,000 |
4.5~5.5万円 |
司法書士に依頼して登記を行うことが一般的ではあるため、司法書士の依頼料が発生すると考えておくことをおすすめします。
2-2-4.住宅ローン一括返済手数料
住宅ローンにを一括返済する場合には、手数料がかかります。
住宅ローン一括返済手数料は、金融機関によって異なりますが、0円の金融機関もあれば、5.5万円に設定している金融機関もあります。
基本的には、手数料を3.3万円に設定している金融機関が多いため、3.3万円を基準にしておいてもよいでしょう。
マンション売却にかかる諸費用について、詳しく知りたい方は以下の記事をご覧ください。
関連:「マンションの売却にかかる費用一覧!シミュレーションと節約法も解説」
2-3.税金|譲渡所得税の金額がわかる
マンションを売って売却益が出た場合、「譲渡所得税」と呼ばれる税金が課税されます。
この譲渡所得税もシミュレーターによって、自動計算されます。
譲渡所得税は、以下の要素によって変動します。
- マンションの売却価格
- マンションを購入したときの価格
- マンションの購入から経過した年数
- マンションを購入したときの諸費用総額
- マンションを売却したときの諸費用総額
マンション売却によって得た利益が多いほど税額が高くなります。
3.シミュレーション後にチェックしておくべき3つの減税制度とは?
シミュレーションサイトに売却価格や購入した年月を入力すると、おおよその税金が自動計算されます。
しかし実際には、税金の控除や特例などを反映した「個人のケースに合わせた細かい税金の計算」をシミュレーションで行うのは難しく、計算できないのが現状です。
そのため、シミュレーションサイトを利用した後は、次のような「マンション売却における税制」について理解し特例などの減税措置が利用できるのか確認する必要があります。
- 3,000万円特別控除
- 軽減税率の特例
- 買い替えの特例
ここからは、それぞれの税制の内容、どのような人に適用されるのか解説します。
3-1.3,000万円特別控除|適用されるケースも確認する
マンションを売却するときに該当する可能性が高い減税制度が「3,000万円特別控除」です。
3,000万円特別控除とは、マンションを売って出た利益、つまり「譲渡所得」から3,000万円を控除できる制度のことです。
マンションの譲渡所得が3,000万円以下であれば、譲渡所得税と住民税は課税されません。
譲渡所得が3,000万円以上の場合は、譲渡所得から3,000万円を差し引かれた金額に税率をかけて税額を算出します。
マンション売却で3,000万円特別控除が適用されるのは、以下のケースです。
- 自宅マンションを売るか過去に自宅として住んでいたマンションを住まなくなった日から3年目の年末までに売却する
- マンションを売却した前年もしくは前々年に、3,000万円特別控除やその他の控除・特例を利用していない
- マンションの買い手が親族など特別な関係ではない
あくまで3,000万円特別控除は自宅として利用していたことが利用条件となるため、マンションを仮住まいとして利用していた場合などには適用されません。
3,000万円特別控除について詳しく知りたい方は、下記の記事もご覧ください。
関連:「3000万円控除とは?節税の条件や手続方法・必要書類を詳しく解説」
3-2.軽減税率の特例|マイホームを売ったときに適用される
「マイホームを売ったときの軽減税率の特例」は長期譲渡所得に適用されるものです。
一定の要件に当てはまれば、税率が通常よりも低くなります。
売ろうと考えているマンションが購入から10年以上経っている場合は、こちらの軽減税率の特例が適用されるか、チェックしてみましょう。
譲渡所得は、所有期間が5年以下だった場合の「短期譲渡所得」と5年超だった場合の「長期譲渡所得」の2種類に分かれ、それぞれ税率が異なります。
マンション売却で軽減税率の特例が適用されるのは、以下のケースです。
- 自分の住んでいる、日本国内のマンションを売る。もしくは過去に住んでいたマンションを住まなくなった日から3年目の年末までに売る
- 売った年の1月1日時点で、マンションの所有期間がともに10年を超えている
- 売った年の前年・前々年にこの特例やその他の特例を受けていない(3,000万円特別控除は除く)
- マンションの買い手が親族など、特別な関係ではない
出典:No.3305 マイホームを売ったときの軽減税率の特例|国税庁
軽減税率の最大のポイントは、「3,000万円の特別控除」と併用できることです。
どちらも適用できれば、節税効果がさらに高くなります。
3-3.買い替えの特例|譲渡所得の税金を先延ばしにできる
自宅マンションを売却した後、新居を購入する場合にチェックしておきたいのが「買い替えの特例」です。
一定の要件に当てはまれば、譲渡所得にかかる税金を将来に先延ばしできる制度です。
以下のケースで、マンション売却で買い替えの特例が適用されます。
- 自宅マンションを売るか過去に住んでいた自宅マンションを住まなくなった日から3年目の年末までに売る
- 売った年の前年もしくは前々年に他の特例を受けていない
- 売ったマンションと買い替えたマイホームは日本国内のものである
- 売買価格が1億円以下
- 売ったマンションの居住年数が10年以上
- 買い替える建物の床面積が50㎡以上かつ土地の面積が500㎡以下である
- マイホームを売った年の前年から翌年までの3年の間にマイホームを買い替える
- 買い替えるマイホームが中古住宅の場合、築25年以内の住宅か一定の耐震基準を満たす住宅である
- マンションの買い手が親族など特別な関係ではない
出典:No.3355 特定のマイホームを買い換えたときの特例|国税庁
注意点として、買い替え特例は譲渡所得税が非課税になるわけではないということが挙げられます。
あくまで非課税ではなく、課税の先延ばしになるということです。
先延ばしにした税金は買い替えた住居を売るときに支払う必要があるため、「住居の買い替えは今回で最後!」という場合に利用するのがおすすめです。
なお、他の特例や控除との併用ができないため、譲渡所得が3,000万円以内の場合は「3,000万円の特別控除」を受けることをおすすめします。
買い替え特例は利用すると逆に課税額が多くなるケースもあるため、確実に3,000万円が控除できる3,000万円特別控除を利用した方が確実に減税されるからです。
また、税金の減税制度を利用する場合は、確定申告で制度の利用を申告しなければなりません。
確定申告は、マンションを売却した日の翌年2月16日~3月15日までに行う必要があります。
4.マンション売却シミュレーションサイトを使ったときの4つの注意点とは?
マンションを売却した際の手取り額をはじめとする、さまざまな情報が入手できるシミュレーションサイトは便利です。
しかし、なんとなくシミュレーションサイトを利用するだけでは意味がありません。
なぜなら、少しでも高くマンションを売却するためには、シミュレーションを終えた「後の行動」にこそ意味があるからです。
シミュレーションサイトを利用した際には、以下の点に注意する必要があります。
- 結果はあくまで「目安」だということを意識する
- 実際の相場感を確かめるために一括査定を利用する
- シミュレーションを終えたら早めに次の行動を
- 諸費用の支払い時期も確認する
1つずつ順番に見ていきましょう。
4-1.結果はあくまで「目安」だということを意識する
シミュレーションをしたからといって、実際にマンションを売却した結果と同じ金額になるわけではありません。
税金や諸費用がシミュレーションよりも多くかかった場合、手取り額が計算結果よりも低くなる可能性があります。
マンションを売却して後悔しないためにも、シミュレーション結果はあくまで「手取り額の目安」であることを頭に置いておきましょう。
4-2.実際の相場感を確かめるために一括査定を利用する
シミュレーション結果でわかることは、あくまで売却価格の相場感です。
実際の相場感をつかむために複数社から査定額を出してもらいましょう。
査定を依頼する際、まずは一括査定で6社程度に依頼するのがおすすめです。
一括査定なら各社に依頼する手間が省けるからです。
机上査定後に査定額や担当者の対応から数社に絞り込み、訪問査定でより精度の高い査定を依頼するのが一般的な方法です。
マンション売却シミュレーションで必ず入力しなければならない項目のひとつに、「希望売却価格」「推定売却価格」というものがあります。
この「売却価格」を大雑把な金額に設定してしまうと、当然ながらシミュレーション結果の精度も落ちてしまいます。
逆に、精度の高い査定で売却価格を出すことにより、手取り額のシミュレーションも精度が高くなるということです。
実際の数字に近い売却価格を出すためにも、査定員が物件を調査する「訪問査定」を依頼するのがおすすめです。
訪問査定の場合、査定のプロが実際に物件を訪れてチェックしてくれるため、机上査定よりも精度の高い売却価格を知ることができます。
シミュレーションサイトを利用して「本当にこのくらい手元に残るの?」と不安に思う場合は、訪問査定を受けてからシミュレーションしてみてはいかがでしょうか。
一括査定について知りたい方は、おすすめの一括査定サイトを紹介している下記記事をご覧ください。
関連:「【保存版】マンション売却におすすめの不動産一括査定サイト9選を徹底比較」
4-3.シミュレーションを終えたら早めに次の行動をとる
マンションを売却したいと考えているのであれば、シミュレーションしたのち、すぐに次の行動を起こすことが大切です。
なぜなら、マンション売却には数多くの行程があり、行程全体でかかる時間は3ヵ月~半年が平均的だからです。
マンションの価格は上昇トレンドが続いていると言われますが、季節や周辺環境の変化などで変動します。
シミュレーションから実際の売却まで時間がかかってしまうと、当初売れると思っていた金額が大幅に変わってしまいます。
希望の金額でマンションが売却できないことが起きてしまうため、マンションの相場価格が変わらないうちに、「次の行動」を早めに起こすことが重要です。
4-4.諸費用の支払い時期も確認する
諸費用の額をシミュレーションしたときに、シミュレーターによっては諸費用の支払い時期が分からないケースがあります。
諸費用はまとめて同じ時期に支払うわけではないため、注意が必要です。
諸費用の支払い時期の主なタイミングは、次の通りです。
- 【仲介手数料】不動産売買契約締結時時もしくは引き渡し時
- 【印紙税】不動産売買契約締結時に契約書に収入印紙を貼付
- 【住宅ローン一括繰り上げ手数料】住宅ローン一括返済時
- 【譲渡所得税】確定申告後
それぞれのタイミングに、気をつけましょう。
5.シミュレーションサイト以外の査定方法とは?
ここまでシミュレーションサイトの解説をしましたが、シミュレーションサイト以外にも、以下の2つの査定方法があります。
- 一括査定サイト
- 不動産会社の査定サイト
シミュレーションサイトと同様に、マンションの売却を検討する際には、活用してみてください。
それでは、シミュレーションサイト以外の査定方法をそれぞれ解説します。
5-1.一括査定サイト
一括査定サイトとは、1つのサイトで複数の不動産会社に査定を依頼できるサービスのことです。
複数の不動産会社を利用する場合、その分だけ物件や個人の情報を入力する手間がかかります。
しかし、一括査定サイトを利用すれば、面倒な情報入力の手間を省き、1回の情報入力で複数の査定結果が得られます。
マンションの売却価格を比較し、検討したい場合には、一括査定サイトの利用がおすすめです。
5-2.不動産会社の査定サイト
不動産会社の査定サイトとは、特定の不動産会社が自社で提供しているサービスのことです。
一括査定のように、複数の査定結果を同時に得られませんが、自分が査定を依頼してみたい不動産会社に、査定を依頼できます。
また、不動産会社の査定サイトを利用すれば、不動産会社を選ばずにマンションの売却ができるため、マンションが売却されるまでの期間を短くできます。
6.まとめ
初めてマンションを売却する方のなかには、不明点が多く、イメージしづらいと感じることもあるでしょう。
そういった方は、シミュレーションサイトの利用で、マンション売却までの流れを把握することがおすすめです。
シミュレーションサイトが多くて迷う場合には、本記事で紹介した以下の11個のサイトから、自分に合ったものを利用してみてください。
- 売却時手取り金額試算
- 不動産売却シミュレーター
- 不動産売却収支シミュレーター
- プライスマップAI簡易査定
- 簡単10秒!匿名で不動産査定
- 中古マンション査定シミュレーター
- マンション査定シミュレーション
- 不動産査定シミュレーション
- HowMa(ハウマ)
- 10秒でDo
- マンション自動AI査定
シミュレーションサイトを活用し、具体的なお金の流れをイメージしてから次のステップへと進みましょう。
本記事が、マンション売却成功のお役に立てば幸いです。
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