固定資産税評価額とは、固定資産の価値を各自治体が評価したもので、不動産を所有している人が支払う固定資産税の基準となるものです。
その他にも、固定資産税評価額から土地の価格の目安を計算することができるので、売却等で自身の不動産の価値を調べたい時にも利用することができます。
不動産会社に行けば、自身の不動産の価値を無料で査定してもらうことができますが、
「見積もり後の勧誘や営業電話は困る」
「もっと簡単に自分で不動産の価値を調べたい」
という方は、固定資産税の納税通知書に書かれた、固定資産税評価額から簡単に土地の相場感を把握することができます。
そこでこの記事では、以下の内容について解説しています。
- 固定資産税評価額とは
- 固定資産税評価額の調べ方
- 固定資産税評価額から土地の実勢価格の目安を計算する方法
- 建物も含めた不動産の実勢価格の目安を調べる方法
固定資産税評価額から算出できるのは土地の価格相場だけなので、建物を含めた売却価格の目安を調べる方法も紹介しています。
不動産売却前に自分の不動産の価値を把握しておきたい方は、ぜひ最後まで読んでください。
1.固定資産税評価額とは
固定資産税評価額とは、所有している固定資産の金額を評価したもので、固定資産税を計算するときの基準となります。
また、土地の価値の目安を調べるための指標にもなるので、不動産売却を考えている人にとって、相場感を掴むための目安にもなります。
まずは、固定資産税評価額とはどのようなものなのかということを、わかりやすく解説していきます。
1-1.固定資産税評価額は固定資産税の計算の基になる指標
固定資産税評価額とは、不動産を所有している人が支払う固定資産税の基準となるもので、各自治体が評価したあなたの不動産の価値(金額)です。
ちなみに固定資産税は、【固定資産税評価額×1.4%】で算出することができます。
例えば、固定資産税評価額が土地1,000万円・建物700万円だった場合の固定資産税は、
(1,000万円+700万円)×1.4%=238,000円
という計算になります。
住宅軽減税率などの適用で固定資産税が減額されている場合、減額期間が終了した翌年は固定資産税の金額に驚くので、事前に計算してお金を確保しておくと安心です。
1-2.固定資産税評価額から土地の価値を計算することができる
固定資産税評価額の土地の評価額は、国土交通省が発表する「地価公示価格」の7割を目安に決定しています。
地価公示価格とは、一般的な土地取引や資産を調べる時の価格の指標とするため、その地域の標準的な場所を選んで土地の価格を評価したものです。
この地価公示価格を固定資産税評価額から算出すると、その地域で実際に取引される土地の価値の目安がわかるので、「3.固定資産税評価額から土地の実勢価格の目安を計算する方法」で詳しく解説していきます。
不動産の価値は上がったり下がったりするので、高い時期に不動産の売却を考えている人は、固定資産税評価額から土地価格の変動を把握しておくことをおすすめします。
1-3.固定資産税評価額は3年ごとに見直される
過去と現在の不動産の価格の誤差を修正するために、固定資産税評価額は3年ごとに見直しが行われます。
例えば、同じエリアの土地を価格が高い時期に購入した人と、安い時期に購入した人とで固定資産税評価額が異なると、固定資産税の額に差が出て不公平が生じてしまいます。
そうならないために、固定資産税評価額は3年に1度見直されるのです。
令和3年に固定資産税評価額の見直しが行われたので、次は令和6年に行われます。土地の売却価格の目安を計算する場合は、最新の固定資産税評価額を確認しておきましょう。
2.固定資産税評価額の調べ方
固定資産税の納税通知書が届いたら、金額だけをチェックして内容はあまり確認していないという方も多いのではないでしょうか?
固定資産税評価額は、毎年郵送される「固定資産税 納税通知書」の課税明細書に、
- 土地の評価額
- 建物の評価額
それぞれの現時点での評価額が記載されています。
納税通知書の書式や項目は各自治体によって異なるので、国税庁の課税明細書を参考に、固定資産税評価額の確認方法を解説していきます。
課税明細書の見方がわからなかったという方もチェックしてください。
漢字ばかりで見づらいですが、土地の固定資産税評価額は「宅地」という項目の「価格」という赤枠の箇所なので、この場合10,924,130円になります。
家屋の固定資産税評価額は、「居宅」という項目の「価格(評価額)」という赤枠の箇所なので、この場合7,000,000円になります。
- 土地の評価額…10,924,130円
- 家屋の評価額…7,000,000円
このように、固定資産税評価額を確認するのはとても簡単なので、ぜひチェックしてみてください。
「固定資産税 納税通知書」を捨ててしまった・紛失してしまったという方はいませんか?
残念ながら納税通知書は再発行してもらえないので、不動産の固定資産税評価額を確認するには「固定資産評価証明書(有料)」を、市役所の窓口で発行する必要があります。
もし、納税前に無くしてしまった場合は、「土地家屋課税台帳(名寄帳)の写し」を発行してください。
納税証明書に記載されている固定資産税評価額は3年ごとに見直されるので、その変動を確認するためにも毎年きちんと保管しておくことをおすすめします。
3.固定資産税評価額から土地の実勢価格の目安を計算する方法
固定資産税評価額から、売却したい土地の実際に取引される価格(実勢価格)の目安を計算することができます。
実際の取引では土地の形状やエリアなども反映されますが、自身の不動産がどれくらいの値段で売買されるのかを把握するためにも、固定資産税評価額から土地価格の目安を計算しておくことをおすすめします。
実勢価格は「1-2.固定資産税評価額から土地の価値を計算することができる」の中で説明した、地価公示価格の1.1倍で取引されることが多いので、以下の計算式で算出することができます。
まずは地価公示価格を求める必要があるので、順を追って実勢価格の算出方法を解説していきます。
3-1.ステップ1:地価公示価格を算出する
まずは、地価公示価格を固定資産税評価額から求めていきます。
固定資産税評価額は地価公示価格の7割を目途に評価されているので、固定資産税評価額から逆算することで地価公示価格を求めることができます。
土地の固定資産税評価額が1,000万円だった場合、
1,000万円÷0.7=約1,430万円
という計算になります。
3-2.ステップ2:実勢価格を算出する
先ほど求めた地価公示価格約1,430万円で実勢価格を計算してみましょう。
約1,430万円×1.1=約1,573万円
この場合、実勢価格は約1,573万円ということになりますが、人気のエリアとそうでないエリアとでは土地の価格が異なるので、あくまでも目安として参考にしてください。
4.建物も含めた不動産の実勢価格の目安を調べる方法
土地だけでなく、建物を含めた不動産の実勢価格を調べたいという方も多いのではないでしょうか?
固定資産税評価額も用いた計算に比べると少し手間はかかりますが、建物を含めた正確な不動産の価格を知りたい場合は以下2つの方法があります。
- 国土交通省運営の「土地総合情報システム」
- 不動産一括査定サービスサイト
ただし、こちらの検索方法は過去のデータから査定するので、あくまでも目安として参考にしてください。
4-1.国土交通省運営の「土地総合情報システム」
国土交通省が運営する「土地総合情報システム」は、実際にその地域で不動産取引を行った人の売却価格を元に、アンケート結果をデータベース化したサイトです。
自身の不動産の査定ができるわけではなく、周辺地域でのリアルな取引価格を調べることができます。
それでは、土地総合情報システムでの検索方法を詳しく解説していきます。
①国土交通省の「土地総合情報システム」にアクセスする
まずは、こちらの国土交通省「土地総合情報システム」をクリックして、サイトにアクセスしてください。
②不動産取引価格情報検索から調べる
土地総合情報システムにアクセスすると以下の画面が表示されます。
不動産の相場を知るためには、赤枠で囲った「不動産取引価格情報検索」を選択します。
③不動産の条件を入力して検索する
「不動産取引価格情報検索」を選択すると、不動産の情報を入力する以下の画面が表示されます。
画面左側の上から順に調べたい情報を入力していきます。
上記の情報を入力したら「この条件で検索」を選択すると、周辺の地域で取引されている価格の詳細を確認することができます。
自身の不動産の明確な価格を判断することはできませんが、周辺地域のリアルな取引価格を参考にしてみてください。
4-2.不動産一括査定サービスサイト
不動産一括査定サービスとは、自身の不動産情報を入力することで、一度に複数の不動産会社から無料で査定をしてもらえるサイトです。
個人情報を入力する必要がありますが、複数の不動産会社からの査定結果を確認することができるので、自分の不動産の相場感を把握しやすいのが特徴です。
査定だけでなくサイト内の良い不動産会社を選ぶこともできるので、売却相手に迷っている人にもおすすめです。
今回はたくさんの不動産一括査定サービスの中から、特徴の異なる以下の3社を厳選しました。
- すまいステップ
- スーモ
- イエウール
- LIFULL HOME’S
- HOME4U
- リビンマッチ
希望にあった一括査定サービスを選べるように、各サイトの特徴を解説していきます。
4-2-1.すまいステップ
出典:すまいステップ
すまいステップは、信頼できる優良不動産会社のみと提携しているサイトです。
自分で不動産会社を探すとなると悪徳業者を選んでしまう可能性も考えられるので、適正な価格で取引を行ってくれる不動産会社を見つけたい人におすすめです。
すまいステップで不動産の相場を知りたい方は以下からご確認ください。
4-2-2.スーモ
出典:スーモ
スーモは、大手株式会社リクルートが運営している有名サイトということもあり、提携している不動産会社数が一括サイトの中でもトップクラスです。
さらに、スーモを通して不動産売却を依頼すると、スーモに物件情報を掲載してもらえます。
有名サイトに物件情報が載ることで売却確率がアップするので、不動産を早く売却したいという人におすすめです。
スーモで不動産の相場を知りたい方は以下からご確認ください。
4-2-3.イエウール
出典:イエウール
イエウールは、対応エリアが広く地方でも利用しやすいのが特徴で、年間の売却成立数は20万件と多くの人が利用しているサイトです。
クレームの多い企業を排除しているので、実績のある不動産会社が揃う安全なサイトを利用したいという人におすすめです。
イエウールで不動産の相場を知りたい方は以下からご確認ください。
4-2-4.LIFULL HOME’S
LIFULL HOME’Sは、提携会社数が3,226社と他社と比較して多く、大企業から地域の中小企業まで幅広い会社から査定を受けられるのが特徴です。
できるだけ多くの会社から査定を受けて相場観を知りたいという人におすすめです。
LIFULL HOME’Sで不動産の相場を知りたい方は以下からご確認ください。
4-2-5.HOME4U
出典:HOME4U公式サイト
HOME4Uは株式会社NTTデータ・スマートソーシングが運営している不動産情報サイトです。
2001年にサービスを開始しており20年以上の実績があるため、安心感や信頼感を重視する方におすすめです。電話での不動産売却相談も行っているため、査定後に不明な点があれば気軽に相談できる点もポイントです。
HOME4Uで不動産の相場を知りたい方は以下からご確認ください。
4-2-5.リビンマッチ
出典:リビンマッチ公式サイト
リビンマッチは、自社スタッフと第三者機関による信用審査を行い不動産会社を厳選しているところが特徴です。
トップページにあるチャットボットの質問に答えるだけで、簡単に査定を進めることができます。質問もわかりやすいため、早く、気軽に無料査定を受けてみたいという人におすすめです。
リビンマッチで不動産の相場を知りたい方は以下からご確認ください。
5.まとめ
固定資産税評価額について、重要なポイントをもう一度おさえておきましょう。
- 固定資産税評価額は、固定資産税を算出する指標となるだけでなく、土地の価格の目安を計算することができる
- 固定資産税評価額は3年に1度、価格が適正かどうか見直される
- 固定資産税評価額は、「固定資産税 納税通知書」の課税明細書から確認できる
- 固定資産税納税通知書を紛失してしまった場合
◯納税前→土地家屋課税台帳(名寄帳)の写しを発行
◯納税後→固定資産評価証明書を発行
- 固定資産税評価額から土地の実勢価格の目安を算出する計算式
◯STEP1:地価公示価格=固定資産税評価額÷0.7
◯STEP2:実勢価格=地価公示価格×1.1
- 建物を含めた不動産の実勢価格の目安を調べる方法
◯国土交通省運営の「土地総合情報システム」
◯不動産一括査定サービスサイト
この記事をもとに、自身の不動産の価値を調べる時の参考にしていただければ幸いです。
早く・無駄なお金をかけずマンションを売るならsumnaraで。
【1】中古マンション売却を現状のママで高く、早期に売却できる。
【2】プロライターが物件取材して隠れた魅力を引き出すから、早く・無駄なお金をかけずに売れる。
【3】しつこい営業電話などセールスがないから、安心して売却相談ができる。
無料相談をご希望の方は、お気軽にお問い合わせください。