中古マンション買うなら築何年?築年数別の狙い目と後悔しない選び方

「中古マンションは築何年くらいが買い時なの?」
「築年数が古い物件でも買って大丈夫?」

中古マンションを検討する際、築年数は多くの人が気になるポイントです。ただし、築何年が正解かは、予算や暮らし方、リノベーションの希望によって変わります。

この記事では、築年数ごとの特徴や資産価値の考え方、中古マンションを選ぶときに本当に見るべきポイントをわかりやすく解説します。自分に合った“狙い目”を知りたい方は、ぜひ参考にしてください。

執筆者プロフィール
杉山 明熙
宅地建物取引士/賃貸不動産経営管理士

元不動産営業のWEBライター。不動産会社で店長や営業部長として12年間勤務し、売買仲介・賃貸仲介・新築戸建販売・賃貸管理・売却査定等、あらゆる業務に精通。その後、不動産Webライターとして大手メディアや不動産会社のオウンドメディアで、住まいや不動産投資に関する記事を多く提供している。不動産業界経験者にしかわからないことを発信することで「実情がわかりにくい不動産業界をもっと身近に感じてもらいたい」をモットーに執筆活動を展開中。

本記事の内容は2025年1月16日時点の情報に基づいており、不動産市場の状況や関連法規、税制などは将来変更される可能性があります。最新の情報については、公式の情報源をご確認ください。

目次

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結論|中古マンションは「築年数だけ」で決めないのが正解

築30年を超える中古マンションとは思えない開放感と余白のあるリノベ事例

中古マンションは、築何年なら絶対に買いという単純なものではありません。

新しさを重視するなら築10年未満、価格と状態のバランスを重視するなら築10〜20年、予算に余裕を持ちたいなら築20〜30年、リノベーション前提で自分らしい住まいを叶えたいなら築30年以上も有力です。

大切なのは、築年数そのものではなく、立地・管理状態・修繕履歴・今後の暮らし方まで含めて判断すること。
中古マンション選びでは、「何年の物件か」より「その物件をどう見るか」が重要です。

中古マンションの平均築年数は29年

築年数ごとの特徴を解説する前に、売り出されているマンションの築年数と、実際に成約されている築年数を確認してみましょう。

公益財団法人東日本不動産流通機構の「首都圏の不動産流通市場(2023年)」によると、2023年に首都圏で新規物件として登録された物件の平均築年数は29.41年でした。また、実際に成約した物件の平均築年数は23.83年という結果となっています。

高まっている中古マンション人気

成約された中古マンションは、年々経年化が進んでいます。成約物件の築年数の推移は以下のとおりです。

成約物件の平均築年数
2013年19.27年
2014年19.63年
2015年20.13年
2016年20.26年
2017年20.70年
2018年21.00年
2019年21.64年
2020年21.99年
2021年22.67年
2022年23.33年
2023年23.83年

この表を見てわかるように、2013年に19.27年だった成約物件の平均年数は、10年後の2023年には23.83年と4年以上も経年化が進んでいます。これは、10年間で築年数が古いマンションが増えている背景から、築古マンションという選択肢が一般的になっていることを表しています。築古マンションの購入者が増えたことで、魅力的なリノベーションが可能になったり、金融機関によるリノベーションへの融資が一般的になってきたりしています。

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このような理由から中古マンションの人気が高まり、もはや築年数が古いマンションを選ぶのは当たり前の時代となっているのです。

中古マンションの築年数と資産価値

中古マンションの資産価値は、築年数と密接な関係にあります。そもそも中古マンションの寿命はどれくらいなのかや、築年数が経過するにつれ価格がどのように変化するのかを解説します。

築年数と価格は比例する

一般的に、中古マンションは経年劣化によって建物や設備の価値が下がっていくため、築年数が経過するごとに価格が下がっていきます。ただし、価格の変動幅は築年数によって異なります。

以下のグラフは、中古マンションの築年帯別の平均価格を表したものです。

画像引用:公益財団法人東日本不動産流通機構「首都圏の不動産流通市場(2023年)」

このグラフを見ると、中古マンション価格の下落幅が大きい期間は、築後およそ25年〜30年までということがわかります。つまり、築25年以上の中古マンションは、価格が下げ止まるということです。

杉山

築25年以上のマンションを購入することで、価格変動が少なくなり資産性を維持しやすくなるのです。

マンションの寿命

では、そもそも中古マンションの寿命はどれくらいなのでしょうか。中古マンションの寿命を考える上で、まず中古マンションの「法定耐用年数」を知っておきましょう。

法定耐用年数とは、財務省が発表している税制上の耐用年数のことです。中古マンションの法定耐用年数は47年であると定められており、税制上は「47年が経過すると建物の評価値がゼロになる」と定義されています。ただし、この47年という年数はあくまで税制上の数字であるため、47年が経過すると住めなくなるということではありません。 法定耐用年数と寿命はまったく違う意味であるため、間違えないようにしてください。

では、中古マンションの物理的な寿命はどれくらいでしょうか。国土交通省の調査によると、鉄骨鉄筋コンクリート造または鉄筋コンクリート造の構造体の耐用年数は120年、外壁塗装などのメンテナンスを行えば150年であるとされています。

適切なメンテナンスを実施することで、物理的寿命を法定耐用年数以上に伸ばすことが可能です。そのため、現実的には築年数よりもマンションの劣化に対してどれだけのメンテナンスを行っているかが重要だと言えます。

杉山

築年数が古いマンションでも、定期的なメンテナンスを行っていれば安心して生活することができることを念頭に置いておいて物件選びをするのが良いでしょう。

参考:公益財団法人東日本不動産流通機構「築年数から見た首都圏の不動産流通市場(2023年)」
参考:国税庁「主な減価償却資産の耐用年数表」
参考:国土交通省「「中古住宅流通促進・活用に関する研究会」報告書取りまとめ後の取組紹介」

【築年数別】中古マンションの狙い目と向いている人

ここからは、築年数別の特徴とどのような方におすすめなのかを解説します。

新築のような住み心地を重視するなら築10年まで

新築から築10年までの中古マンションはそれ程経年が進んでいないため、比較的新しい物件に住めることが特徴です。設備が新しく建物の劣化も進んでいないため、快適に生活することができるでしょう。また、耐震性能や断熱性能に優れていることも特徴です。

しかし、築10年未満のマンションは、築古マンションと比較すると価格が高いことがデメリットです。中には新築マンションと変わらない価格で売り出されている物件もあります。

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築10年未満のマンションは、多少価格が高くても新築のような快適な生活を送りたい方に向いているといえます。

状態と価格のバランスを重視するなら築10年〜20年

築10年から20年のマンションは、物件価格が新築時の7割程度まで減少しているケースが多いため、リフォーム費用を考慮しても新築マンションを購入するより費用負担を抑えられます。

メリットは、築浅マンションに比べてコストパフォーマンスが良く、広めの間取りや立地条件の良い物件が見つかりやすいことです。また、現行の耐震基準で建てられているため、耐震性も問題ありません。

一方、この時期は管理費・修繕積立金の見直しにより、維持にかかるコストが増加する傾向にあります。さらに、築20年近くになると設備の古さが気になり出すため、設備交換や内装リフォームの費用を考慮しておく必要があります。

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築10年から20年のマンションは、管理状況や設備の維持管理に注意が必要ですが、リーズナブルな価格で快適な生活を確保できる魅力的な物件といえるでしょう。

予算に余裕を持ちたいなら築20年~30年

築20年から30年の中古マンションは新築の50%〜60%の価格になり、価格が下げ止まります。大きな値崩れがしないため、資産価値が下がりにくくなるでしょう。その一方で、室内の設備の老朽化が進んでいるので、交換やメンテナンスの修繕コストがかかるおそれがあります。

とはいえ、築古マンションが増加傾向にある近年では、立地環境が良くマンション自体の適切な修繕・管理を行っている築20〜30年のマンションは狙い目だと言えます。築20〜30年は、価格が落ち着きやすく、立地や広さの選択肢も広がるため、初めて中古マンションを購入する人にとって検討しやすい築年帯です。

杉山

同じ予算で新築マンションでは叶えられない広さ・立地を優先したい方や、購入費用を抑えて予算に余裕を持ちたい方におすすめです。

リノベーション前提で選ぶなら築30年以上も有力

築30年以上の中古マンションは、新築当初に比べると半分以下の価格になっている点が魅力です。この築年数の中古マンションは安価で手に入れられるため、余った予算をリフォームやリノベーションに回して、理想の家づくりをすることができます。また、立地が良い場所に建てられているケースが多いので、利便性が高い生活ができるでしょう。

また、築古マンションが急増している近年では、マンションの管理状態が重要なポイントとなります。「マンションは管理を買え」と言われるように、築年数が古くても適切なメンテナンスやしっかりした管理を行っているマンションは資産価値が落ちにくく、長く安心して暮らすことが可能です。そのため、将来的に売却を検討する場合も、好立地で管理状態の良いマンションであれば好条件で売れる可能性はあります。

杉山

築30年以上の中古マンションは、価格だけでなく「立地の良さ」や「間取り変更のしやすさ」に魅力があるケースも少なくありません。管理状態や修繕履歴をしっかり確認したうえで選べば、築年数の古さがそのままデメリットになるとは限らないでしょう。

スムナラ編集部

築30年以上のマンションでも、条件次第では魅力的な選択肢になります。
実際にどんな物件があるのか気になる方は、リノベーション向きの物件もチェックしてみてください。

中古マンションを買うときにチェックすべきポイント4選

中古マンション選びでは、築年数を目安のひとつとして見ることは大切です。ただし、実際に後悔しないためには、築年数より優先して確認したいポイントがあります。ここでは、購入前に必ず押さえておきたい4つのチェックポイントを紹介します。

管理状況と修繕履歴が適切か

中古マンションを購入するうえで最も重要ポイントは、築年数よりも管理状態や修繕履歴を確認することです。マンション管理は資産価値に大きく影響するため、物件を内覧する際は内装だけでなく、エレベーターやエントランス、ゴミステーションなどの共用部分のチェックを忘れずに行いましょう。

大規模修繕工事の計画と実施履歴の確認も重要なポイントです。一般的に、マンションでは12年〜15年に1回大規模修繕工事が行われ、建物のメンテナンスや修繕が行われます。大規模修繕工事は資産価値を保つ上で重要な役割を果たすため、売主や不動産会社を通して修繕履歴や大規模修繕の予定について確認すると良いでしょう。

杉山

管理が徹底されているマンションは高い資産価値を保つことができます。中古マンションは、築年数よりも管理状態の良し悪しを重視して購入を検討してください。

築年数と地震に対する安全性

2つ目は、築年数とそれにともなう耐震性です。建物の耐震性には、現行の耐震基準を満たした「新耐震基準」と、1981年5月31日以前の基準である「旧耐震基準」があります。旧耐震基準は、震度5程度の地震では損傷を受けない設計となっている一方、新耐震基準は震度6〜7の地震でもほとんど倒壊しない構造です。

耐震基準を確認するためには、完成年月日ではなく、建築確認申請がされた日で判断してください。

杉山

建築確認申請がされた日は、建築確認通知書や建築計画概要書の閲覧で確認できます。

設備や内装の劣化状況

中古マンションを購入する際は、設備や内装をチェックした上でリフォームやリノベーションがどれ程必要になるのかを確認しましょう。例えば、同じ3,000万円のマンションでも、内装の劣化具合によって100万円の手直しで済むこともあれば、1,000万円以上のリフォームやリノベーションが必要になることも考えられます。

杉山

リフォームやリノベーションの必要性は、専門知識がなければ判断しにくいことが一般的です。そのため、売主から設備状態や故障の有無を確認したり、工務店・リフォーム会社に見積もりを依頼したりして、慎重に購入の判断をしましょう。

建物構造の種類

マンションの構造も購入時にチェックしておくべきポイントの1つです。建物構造は耐震や遮音に影響を及ぼすため、生活の快適さを左右する重要な要素です。建物構造としては、耐震性・耐火性・遮音性に優れている「鉄筋コンクリート造」か「鉄骨鉄筋コンクリート造」を選びましょう。

杉山

長期にわたり安心して快適に生活するためにも、建物構造は欠かせないポイントといえます。

まとめ

中古マンションは、築何年が絶対に正解というものではありません。
新しさを重視するなら築10年未満、状態と価格のバランスを見るなら築10〜20年、予算や資産性を意識するなら築20〜30年、リノベーション前提なら築30年以上も十分に検討できます。

大切なのは、築年数だけで判断せず、立地・管理状態・修繕履歴・将来の暮らし方まで含めて見ることです。
築年数はあくまで入口のひとつ。最終的には「自分にとって後悔しない条件がそろっているか」で選ぶことが、中古マンション購入で失敗しない近道です。

スムナラ編集部

中古マンションは、「築何年が正解か」だけで決められるものではありません。同じ築年数でも、立地や管理状態、将来の資産性によって価値は大きく変わります。
スムナラでは、そうした“見えにくい違い”を含めて、感覚ではなく数字や根拠をもとに物件を比較できます。
「自分にとってちょうどいい物件を知りたい」
そう感じた方は、まずは気になる物件をチェックしてみてください。

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