中古マンション購入時に知っておきたい「リフォームローン」とは?「住宅ローン一体型」との違い・金利を解説

中古マンションを購入するとき、「せっかくだからキッチンや浴室を新しくしたい」「間取りを変更して自分好みの住まいにしたい」と考える人も多いのではないでしょうか。

そこで問題になるのが、リフォーム費用です。

そもそもマンションを購入するために住宅ローンを組む人が多い中、リフォームの費用までどうやって捻出すればいいのか悩む人も少なくありません。

リフォーム資金を借りる方法として代表的なのが「リフォームローン」です。また、中古マンションの購入とリフォームを同時に行う場合には、住宅ローンとリフォーム費用をまとめて借りられる「リフォーム一体型ローン」という選択肢もあります。

「リフォームローン」と「リフォーム一体型ローン」は、金利や借入期間、担保、手続きなどに違いがあります。ローンの特徴を知った上で上手く利用すれば、理想の中古マンションを手に入れられる可能性が高まります。

ここでは、リフォームローンの基本的な仕組みから、2026年10月時点の金利水準、住宅ローンとの一体型を利用するメリット・デメリットまで解説します。

執筆者プロフィール
山﨑 裕佳子
1級ファイナンシャル・プランニング技能士/CFP認定者/証券外務員保有

通関士として通関業務、メーカーにて海外営業事務、銀行にてテラーなど経験し、FPの道へ。2022年「FP事務所MIRAI」設立。「家計の見直しでMIRAIを変える」をモットーに、家計相談、金融記事執筆、書籍監修など、幅広く活動している。

本記事の内容は2026年10月20日時点の情報に基づいており、不動産市場の状況や関連法規、税制などは将来変更される可能性があります。最新の情報については、公式の情報源をご確認ください。

目次

リフォームローンとは?定義と仕組み

リフォームローンとは、住宅の増改築、修繕、設備交換、リノベーションなどに必要な資金を借り入れるためのローンのこと。

たとえば、次のような工事に利用できます。

  • キッチン・浴室・トイレなど水回りの交換
  • 壁紙や床材の張り替え
  • 間取り変更
  • バリアフリー化
  • 断熱・省エネ工事
  • 耐震補強
  • 外壁・屋根などの修繕

金融機関によって利用できる工事や対象となる住宅には条件があります。

リフォームローンには、大きく分けて「無担保型」と「有担保型」があります。

無担保型では、住宅そのものを担保に入れずに借りられるため、住宅ローンと比較して手続きが簡単であることが一般的です。ただし、有担保ローンより金利は高めで借入可能額が少額になることが多いです。

一方、有担保型では住宅などを担保にすることで、より大きな金額や長い返済期間を設定できます。金利は無担保型よりは低めですが、審査や手続きに時間がかかり、事務手数料や抵当権設定費用などの諸費用も必要です。

また、金利は「固定型」と「変動型」があり、住宅ローンと同じで「変動型」のほうが金利は低めの設定です。

中古マンションの購入時にリフォームを検討している場合、「マンション購入資金」と「リフォーム資金」を別々に借りるのか、それともまとめて借りるのが得策か検討してみましょう。

山﨑

別々に借りる場合は、住宅購入については「住宅ローン」、リフォームについては「リフォームローン」を利用することになります。また、一部の金融機関で実施している、「リフォーム一体型ローン」では、住宅購入資金とリフォーム資金をまとめて借り入れることができます。

リフォームローンの金利相場はどのくらい?

リフォームローンを検討するとき、最も気になるのが金利です。

リフォームローンの金利は金融機関ごとに差がありますが、同じ金融機関であっても借入額、返済期間、住宅ローンの利用状況などによって適用金利が人によって異なります。

一例として2026年10月時点で公表されているいくつかの商品を見てみましょう。

スクロールできます
金融機関・商品金利の例金利タイプ
三菱UFJ銀行「ネットDEリフォームローン」年3.875%変動
みずほ銀行「リフォームローン」年4.875%変動
イオン銀行「リフォームローン」年6.25%固定
りそな銀行「リフォームローン」通常年4.375%変動

参照元:
三菱UFJ銀行 ネットDEリフォームローンhttps://www.bk.mufg.jp/kariru/reform/index.html
みずほ銀行 リフォームローンhttps://www.mizuhobank.co.jp/loan_reform/index.html 
イオン銀行 リフォームローンhttps://www.aeonbank.co.jp/loan/reform-loan/ 
りそな銀行・埼玉りそな銀行 リフォームローンhttps://www.resonabank.co.jp/kojin/reform/?bank=rb_unite&utm_source=microsoft&utm_medium=cpc&utm_campaign=reform_brand_loan&waad=9WCuajze&msclkid=5fd4f844cd9f1661e18b92f6e17cab36 

実際は、「同行で住宅ローン利用している」、「環境配慮型・バリアフリーのリフォームである」など要件を満たすと、金利優遇が適用される場合が多いようです。そのため、複数の金融機関を比較検討してみるのがいいでしょう。

山﨑

とはいえ、無担保型のリフォームローンでは、おおむね年3~6%程度の商品が比較的多い印象です。

住宅ローンとリフォームローンの「一体型」とは?

前述したように、リフォームローンの金利は高めの設定であることが多いですが、中古マンションを購入すると同時にリフォームする場合、住宅購入資金とリフォーム資金をまとめて借りる「リフォーム一体型ローン」を利用できる場合があります。

「リフォーム一体型ローン」は住宅ローンと同じ水準で借りられることが利点です。しかし、金融機関によっては、一定の性能向上につながるリフォームである必要があるなど、「リフォーム一体型ローン」に適用要件をもうけている商品もあるため、工事内容が一体型ローンの要件に合致したものであるのかを確認する必要はあります。

一体型ローンを利用するメリット

メリット1:金利を抑えられる可能性がある

最大のメリットは、リフォーム費用を住宅ローンと同程度の金利で借りられる可能性があることです。

仮にリフォーム費用500万円を年3.6%のリフォームローンで10年間借りるケースと、年1.2%程度の住宅ローンに組み込んで借りるケースでは、同じ500万円でも利息負担に差が生じます。

山﨑

ただ、適用金利は低くても返済期間が長ければ総返済額は膨らむため、「一体型なら必ず得」と考えるのではなく、総返済額を比較することが大切です。

メリット2:ローンを一本化できる

住宅ローンとリフォームローンを別々に組む場合、契約や返済日、金利などをそれぞれ管理する必要があります。

山﨑

一体型なら、条件を満たせば購入費用とリフォーム費用を一つのローンにまとめられるため、家計管理をシンプルにしやすいというメリットがあるでしょう。

メリット3:長期返済を利用できる場合がある

一般的な無担保リフォームローンは、住宅ローンと比較すると借入期間が短く最長15年としている商品が多くあります。

一方、一体型ローンでは、住宅ローンの返済期間を利用できる場合があります。昨今、長期の住宅ローンを組む人が増えているため、リフォーム費用が大きい場合には、返済期間が長く取れれば月々の返済額を抑えることができます。

山﨑

ただし、返済期間が長くなる分、リフォーム費用に対して長期間利息を支払うことになる点には注意が必要です。

一体型ローンのデメリット・注意点

デメリット1:利用できる金融機関や商品が限られる

すべての住宅ローンがリフォーム費用一体型に対応しているわけではありません。

また、「中古マンションなら何でも対象」というわけではもなく、物件の条件、リフォーム内容、工事費、施工業者、などについて条件が設けられている場合があります。

山﨑

とはいえ、一体型ローンの取扱いに慣れている事業者に相談すれば、一体型ローンが利用可能かを早い段階で確認できます。

デメリット2:手続きが複雑になる場合がある

中古マンションの購入とリフォームを同時に進める場合、一般的に売買契約だけでなく、リフォーム工事の見積書や請負契約書などが必要になります。

たとえば「フラット35 リノベ」のリフォーム一体タイプでは、リフォーム前の物件確認、工事、リフォーム後の確認という手続きを踏まなければなりません。さらに、資金実行がリフォーム工事完了後となるため、購入時に「つなぎ融資」が必要になるケースがあります。

こうした手続きの負担を減らすには、物件探しからリフォームの見積もり、ローンの手続きまでをまとめてサポートしてくれるワンストップ型のサービスを活用するのも一つの方法です。

山﨑

購入前のローン審査のタイミングでリフォームの概算費用がわかれば、スムーズにローン審査を進めることができ、返済スケジュールも立てやすくなります。

デメリット3:借入額が大きくなりやすい

住宅購入費用にリフォーム費用を加えるため、当然ながら借入総額は増えます。

例えば3,500万円の中古マンションに500万円のリフォームを行えば、単純計算で4,000万円の資金が必要です。

山﨑

「低金利だから借りられるだけ借りる」のではなく、家計全体を見渡して管理費・修繕積立金、固定資産税、将来の修繕費などを含め、無理のない返済額となるような借入計画を立てましょう。

中古マンション購入者は「物件+リフォーム+ローン」をセットで考える

最近では新築マンションとの価格差から中古マンションの購入を決断する人も多いようです。しかし、中古マンションの場合、購入後にリフォーム費用が必要になることも多いため、あらかじめ物件価格にリフォーム費用を上乗せした資金計画を立てることが大切です。

山﨑

なお、中古マンション購入時には物件価格の10%程度の諸費用を見込む必要があります。また、購入後には、ローン返済とは別に管理費や修繕積立金が必要です。

まとめ

中古マンション購入とリフォームを同時に行う場合、資金調達方法には大きく分けて「住宅ローン+リフォームローン」と「リフォーム一体型ローン」という選択肢があります。

一般的なリフォームローンは、住宅ローンより金利が高い傾向がありますが、一体型ローンなら住宅ローンの金利で借りられます。

中古マンション購入の際には、「物件価格だけ」ではなく、「購入費+リフォーム費+諸費用」の総額を見積もることが大切。リフォーム費用を現金で支払うケースは別ですが、ローンを組むのであれば、ワンストップを支援している事業者へ相談するのがおすすめです。

山﨑

金利は市場環境や金融機関の方針によって変わります。実際に申し込む際には必ず各金融機関の公式サイトや商品概要説明書で最新の条件を確認してください。

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